オーストリアで再びF1レースは開かれるのか? そんな疑問に「可能性はゼロじゃない」と答えるのは、レッドブルのアドバイザーでオーストリアを母国とするヘルムート・マルコ博士だ。
オーストリアの町グラーツで開かれたレッドブルのF1タイトル祝賀会。これに出席したチャンピオンのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)もまた、オーストリアでF1が開催されてもおかしくないと語っていた。
同国シュピーゲルベルクには、その昔エステルライヒリンクと呼ばれ、のちにA1リンクと改称した伝統のサーキットが存在する。A1リンクはレッドブルによって手が入れられ、現在はレッドブル・リンクと名乗っている。ここで最後にF1が行われたのは2003年だ。
マルコ博士は、前述のベッテルの発言について問われると次のように話す。「もっか世界で経済が活発化しているのはアジアと南アメリカだ」
「F1グランプリを開くには2,000万(約16億4,000万円)から3,000万ドル(約24億6,000万円)もの権利金がかかる。問題は、その金をどこから調達するかだよ」
「その点でマテシッツ(ディートリッヒ・マテシッツ/レッドブルチームオーナー)は、不可能を可能にできる男だ。今後どうなるか楽しみだね」
またマルコ博士は、2013年F1カレンダーを見ると雑然とした印象を受けるとも語る。
「例えば韓国GPだ。サーキットは大したことないし、ホテルだってひとつしかない。行って帰るだけでひと苦労だよ」
「そんなレースが長続きするはずがない」