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移籍の兆候? 優勝後もハミルトンに笑顔なし

2012年09月11日(火)0:31 am

マクラーレンのルイス・ハミルトンがイタリアGP優勝後に見せた表情で、来季の契約に関する憶測が広がっている。

ハミルトンは、2012年末にマクラーレンとの現行契約が切れるため、チームと契約延長の交渉中だが、難航が伝えられている。新たな環境を求めて移籍を検討しているとのうわさもささやかれ続けていたが、イタリアGP前には、F1チームオーナー経験もあるエディ・ジョーダンが、ハミルトンはマクラーレンを離れてメルセデスAMGへ移籍すると『BBC』に語って話題になった。

イタリアGPでハミルトンは今季3勝目を挙げ、かつてマクラーレンのエースとして活躍したミカ・ハッキネンの総勝利数20に並んだ。しかし、チームがお祝いムードに沸く中で、ハミルトンの表情はさえなかった。

レース後の様子を見ていた『Express(エクスプレス)』の記者ボブ・マッケンジーは、「ハミルトンは、世界に向かっているというより世界の重みを背負い込んでいる人間のようだった」と書いている。

優勝後の恒例であるチームの集合写真でも、スタッフ全員がこぶしを突き上げて喜びを表現しているなかで、ハミルトン1人だけがそうしていなかった。

「ピリピリした雰囲気に見えた」とその場にいた『AFP通信』の記者も書いている。

「ウィットマーシュ(マーティン・ウィットマーシュ/マクラーレンのチーム代表)がハミルトンと抱き合ったときも、緊張感があるように見えた。その後も2008年のチャンピオンはなかなか笑顔になれず、カメラマンに頼まれてもガッツポーズをしなかった」

このハミルトンの様子は、マクラーレンとの決定的な不和を示しているのだろうか? うわさ通り、メルセデスAMGに移籍する前触れなのだろうか?

『Daily Mail(デイリー・メール)』の記事によると、イタリアGPが行われたモンツァ・サーキットに来ていたマクラーレン・グループ会長ロン・デニスは、ハミルトンが表彰台でトロフィーを手渡された時も拍手をしなかったという。

マクラーレンが来年2人ともイギリス人ドライバーという体制でなくなったとしたら残念かと聞かれて、デニスはこう答えた。「それは絶対条件ではない。われわれは常に、手に入る最高のドライバー2人をそろえている」

一方ウィットマーシュは、「ルイスが残りたいなら残ってほしい」と語ったと伝えられている。

ジャーナリストのケビン・イーソンは『Times(タイムズ)』の記事の中で、最近ハミルトンとF1最高責任者のバーニー・エクレストンが会談をもったあとで、秘密が漏れたのではないかと述べている。

両者が会談して間もなく、ハミルトンは来年ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)の後任になるとジョーダンが明かしたのだ。

しかし、ハミルトンは交渉について語ろうとせず、F1関係者は推測するほかない状態だ。

イタリアGPでは、チームメートのジェンソン・バトンが2位を走行中にマシントラブルでリタイアしている。マクラーレンの1-2フィニッシュが飾れなくて残念かとレース後に聞かれたハミルトンは、「来年できるかもね」と冗談まじりに言った。

しかし、マクラーレンのチームスタッフの中には、笑う気分になれない者もいるようだ。ある匿名のマクラーレンスタッフは、イタリアで『Der Spiegel(デア・シュピーゲル)』にこう語ったという。「僕たちは彼にものすごく腹を立てている」

「彼は出ていくべきだ」

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