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夏休みに備えるF1界

2012年08月04日(土)12:04 pm

6月に結婚したロメ・グロジャン(ロータス)にとって、長い夏休みの目的はただ一つ。「ハネムーンに旅立つ時だね」と笑顔で話していた。

前半戦の4カ月の間に11回ものグランプリが行われた今シーズンの日程は、F1カレンダー史上もっとも過密と言える。ドライバーたちはさぞかしこの1カ月の休みを心待ちにしていたことだろう、と思ったら実はそうでもないらしい。

8月いっぱいは夏休みに充てられ、各チームのファクトリーも2週間の完全閉鎖を義務付けられている。夏休みが終わると、チームの大所帯が再集結し、3カ月で9レースが組み込まれている後半戦へ挑む。

「休みを楽しみにしているかって? イエスさ」と独紙『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に話すのは、過去7度のチャンピオンに輝いたミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)である。

しかし、すぐにでも休暇が必要か? との問いには「別にそうでもない」と答えている。

フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグも「まったく夏休みの準備はできていない」とシューマッハに賛同する。

「ドイツにいる友人に会ったりするけれど、4週間はちょっと(長い)ね。僕には2週間で十分だよ」

マルシャのティモ・グロックは、「次戦が開催されるスパによろこんで直行する」とさえ言っているが、「メカニックたちにとって、この休みはとてもいいものだと思う」と考える。

ルイス・ハミルトン(マクラーレン)もこれに同調するひとりだ。

「グランプリ中、チームは休むことなく移動して、信じられないくらい長時間働いている。家族とも離ればなれでね」

「だから、この夏休みは彼らにとってとても大切な時間なんだ。いったん仕事から離れて、リラックスし、心身ともにリフレッシュした状態で後半戦に向けて臨むためにもね。残りのレースはとにかく過密日程だから」

2週間のファクトリー閉鎖のあいだ、各チームのサプライヤーも彼らのF1クライアントと一切仕事ができなくなる。というのも、チームメンバーが仕事のメールへアクセスすることさえ禁じられているからである。

ただし、一部のマーケティングや広報活動、物流関連の仕事、そしてファクトリーやマシンのメンテナンスは許可されている。

また、大勢いるF1関係者の活発な思考力を止めさせることは困難である。しかも、ファクトリーの完全閉鎖について監視されているわけではない。

ザウバーのチームマネジャーであるベアト・ツェンダーは、ドイツ誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にどのようにファクトリーの完全閉鎖を管理するのかをたずねられ、「信頼のもとに成り立っている」と話している。

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