FIA(国際自動車連盟)が策定した技術規約の穴を突く革新的な技術を開発し続けるレッドブルが、新たに開発したエンジン操作のシステムが論議を呼んでいる。この技術は今、ルール範囲内のトラクションコントロールの一種に例えられている。
ドイツGPの現場でこの技術を禁止する権限がスチュワード(レース審査員)らに与えられていなかったとの訴えから、23日(月)に現状について話し合った。
関係者によると、29日(日)決勝のハンガリーGPに間に合うよう、26日(木)までに規約の明確化が図られる見込みだという。
マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュは現状についてこう語る。「FIAは明らかにこの状況に、明らかに困惑している。だから、ルールを明確にして将来的な議論を避けるべきだと思うんだ」
一方、ベテランF1エンジニアのホアン・ビラデルプラットは、『El Pais(パイス)』に持つコラムで次のようにつづっている。「F1では、ある部分では非常に厳しいルールがあるんだ。そのほかの部分はそれなりに柔軟性がある」
まさに賛否両論の新技術だが、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは規約が少し変更されると予想している。
「今の規約は明確だよ。だから、この規約をもっと明白にするための技術的な指示事項を加えることになるんじゃないかな」ホーナーはそう話している。