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「マクラーレンはすぐに復活しなくてはいけない」と元F1チャンピオン

2012年07月17日(火)9:14 am

元F1ドライバーのアラン・プロストは、現役時代に4度F1チャンピオンに輝いているが、そのうちの3度のタイトルはマクラーレン在籍時代に獲得したものだ。そのプロストが、マクラーレンにとって現在のスランプから立ち直るための時間的余裕はもうあまり残されていない、と主張している。

シーズン当初はジェンソン・バトンが開幕戦を制すなど、マクラーレンがタイトル獲得の有力候補とみなされていた。だが、バトンはその後精彩を欠き大きく後れを取っている。また、第7戦カナダGP終了時点ではランキングのトップにいたルイス・ハミルトンもその後の2レースで一気に4位にまで順位を下げ、前戦イギリスGPの後ではマクラーレンの2012年型車MP4-27の開発不足を嘆いていた。

プロストは、ロシアの『RIA Novosti(ロシア・ノーボスチ通信社)』に次のように語っている。

「もしマクラーレンが次のレースであるホッケンハイム(ドイツGP/7月22日決勝)で、すぐに復活してくるようでなければ、もう(タイトル争いは)難しくなるだろうね」

プロストに言わせれば、現時点ではレッドブルとフェラーリが間違いなく2012年シーズンのタイトル獲得候補だとした上で、次にように続けている。

「彼ら(マクラーレン)は、新しいタイヤがどのように機能しているのか理解できていないみたいだが、これは良いニュースではないね」

また、やはりかつて3度F1チャンピオンの称号を手にしたことがあるニキ・ラウダも、3度目のタイトル獲得はマクラーレン在籍時の1984年に達成している。そのラウダは『Daily Mirror(デイリー・ミラー)』に、このスランプはバトンやハミルトンのせいではない、と次のように述べている。

「彼らはどちらもF1チャンピオンとなった人材だし、シルバーストン(イギリスGP)での結果が示すものよりも、もっといいドライバーだよ」

ラウダは、ドライバーズランキングで暫定首位に立っているフェラーリのフェルナンド・アロンソを現在のドライバーの中では「もっとも強く、もっとも賢い」ドライバーだと称賛し、アロンソの存在がマクラーレンのドライバーたちにとってグランプリを戦うことを難しくしていると語った。

「私が話しているのはポイント差のことじゃないんだ。まだ戦いは終わったわけじゃないからね。だが、もしマクラーレンのドライバーたちが大きくポイントを稼いだとしても、アロンソはそれほど離されずについていくはずだ。だから差を縮めるのは難しくなっていくだろう」

一方、やはり元F1ドライバーであり、現在は解説者を務めるマルク・スレールは、アロンソはすでに昨年2年連続でタイトルを獲得したレッドブルのセバスチャン・ベッテルにほぼ匹敵するスピードを手に入れたと考えているようだ。

だが、アロンソの優位性は、彼が感情を抑制しているところにある、とスレールはドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』に次のように述べている。

「レース後に感情的になっても、それなら問題はない」

「だが、コクピット(運転席)にいるときに感情的になるのは危険なことだ。ミスにつながるからね」

「敢えて言うなら、(ベッテルとアロンソの)2人を比べれば、多分アロンソのほうがより冷静だろうね」とスレールは締めくくった。

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