なかなか結果が出ず周囲の波風が高まっているブルーノ・セナ(ウィリアムズ)だが、もっと時間が欲しいと本人は語っている。
レースファンなら誰もが知る名を持ち、HRTならびに旧ルノー(現ロータス)で戦ったこともある28歳のセナは今シーズンのウィリアムズで、チームメートのパストール・マルドナードに比べ、目に見えて苦戦している。このことについてセナは、『The Sun(サン)』にこう話している。
「僕の名前にプレッシャーが付きまとうことは確かだ。それに、もうF1で3年目とみられているが、実は違うんだよね」
F1解説者の“悪口”にも、最初はずいぶん傷ついたとセナは明かしている。
「まともなチームで戦闘力のあるマシンに乗れたのは、これが初めてだ。だから、何もかも一度にやろうとせず、時間をかけてじっくり学ぼうとしているんだよ」
「僕のことを評価するなら、シーズン終わりにしてほしいね。他のドライバーを何人か見てごらんよ。1年目は今より劣っていたはずだ」
「でも、シーズン後半は事態が好転すると確信している。なぜなら去年の経験があるサーキットが続くからさ。そう、何ごとも経験だよ」とセナは語った。
F1シートを購入する“ペイドライバー”とみられるマルドナードでさえ、今季のウィリアムズで1勝をあげている。もしこれに匹敵する結果を残せなければ、セナの将来にF1はないと考える関係者もいる。
「出場するレースすべてに勝てたら、苦労はないよね。でも現実と向き合わなきゃいけない。パストール(マルドナード)と肩を並べるのは並大抵のことじゃない。彼は素晴らしい結果を出したんだからね」
「しかし、シーズンが終るまでにそこそこの成績を残せたら、僕はこのチームにとどまるつもりだよ」とセナは締めくくった。