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ピレリ「デグラデーションは予測の範囲内」

2012年04月21日(土)14:40 pm

F1バーレーンGPが開幕し、20日(金)に2回のフリー走行が行われた。暑いコンディションと滑りやすい路面によってタイヤの性能低下を意味するデグラデーションは大きくなる傾向にあるが、タイヤサプライヤーのピレリはデグラデーションが予測の範囲内だったと振り返っている。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

2012年4月20日、バーレーン
メルセデスのニコ・ロズベルグは、先週の中国でのポールポジションと初優勝に続き、バーレーンの金曜フリー走行で最速タイムを記録しました。ロズベルグは、高い路面温度となったフリー走行2回目において、P Zeroイエロー・ソフトタイヤで1分32秒816の最速タイムをたたき出しました。バーレーンでは、P Zeroイエロー・ソフトタイヤとP Zeroホワイト・ミディアムタイヤが選択されています。

サクヒール・サーキットは、2010年のレース用に、ターン4とターン5の間に長い周回が加えられていましたが、2009年時のオリジナル・コースレイアウトに戻されました。これにより、コーナーの数は23から15になり、より高速で流れるようなレイアウトとなったため、特に、左フロントタイヤとトラクションが重要になります。

バーレーンの典型的な特徴は、風によって周辺の砂漠からトラックに運ばれる砂です。午前中のフリー走行1回目は、多くのチームが予想したほどのレベルではありませんでしたが、まさに、この特徴的なコンディションとなりました。ダストによって、マシンはスライドしやすくなり、摩擦熱によるデグラデーションが増大し、ラップタイムは遅くなります。マクラーレンのルイス・ハミルトンは、P Zeroホワイト・ミディアムタイヤを使用して、フリー走行1回目の最速タイム1分33秒572をセッション中盤に記録しました。フォース・インディアのみが、フリー走行1回目でP Zeroイエロー・ソフトタイヤを使用し、ポール・ディ・レスタが3位、ニコ・ヒュルケンベルグが6位のタイムを記録しています。

日中、気温は徐々に上昇し、フリー走行2回目は、気温31℃、路面温度40℃のコンディションで始まりました。セッションが進行し、ロズベルグが最速タイムを記録したころ、路面温度はピークから下降していました。予選と決勝も同様のコンディションが予想されるため、各チームは、フリー走行2回目において、できるだけ多くのデータを収集するために、両コンパウンドを広範囲に渡って使用しました。

ウィリアムズのパストール・マルドナードが、フリー走行2回目の20分過ぎに、最初にP Zeroイエロー・ソフトタイヤへ交換しました。その後、徐々に、ほかのドライバーもそれに続きました。残り30分、多くのチームは、フルタンク状態のロングランに集中しました。すべての可能性をカバーするため、1台をソフトタイヤで、もう1台をミディアムタイヤで走行させるチームもありました。

ロズベルグは、またしても、作動領域のピークでP Zeroタイヤを最大限に活用する能力を示しました。彼の最速タイムは、2位となったレッドブルのマーク・ウェバーのタイムより約0.5秒速いものでした。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「過去、バーレーンでのテストでも経験済みですが、トラック上の砂の影響で、午前中の走行は限られたものになりました。しかし、午後は、午前中の失われた機会を取り戻すために、全チームが両コンパウンドを使用した走行を行い、非常に忙しいセッションとなりました」

「各チームは、デグラデーションのモニタリングとともに、予選や決勝の戦略上のキーとなる、路面温度が性能に与える影響を詳細に調査していました。ここまで見た限りでは、コンパウンド間の性能差は、ラップあたり0.6秒ほどで、デグラデーションは予測の範囲内と思われます。しかし、ここでのレースは初めてなので、各タイヤがどのくらい走行可能かを正確に予測するためには、今晩大量のデータを分析する必要があります」

明日(土曜日)、現地時間午後6:00(日本時間日曜午前0:00)、ポール・ヘンベリーが、バーレーンからライブ・オンライン・チャットに参加する予定です。ストリーミングに関する詳細は、下記Webサイトをご参照ください。
http://streamingf1.pirelli.com/share/
https://www.facebook.com/Pirelli?sk=app_371372936221033

今日の数値:
使用タイヤセット数
ミディアム 55
ソフト 25
インターミディエイト 0
ウェット 0
コンパウンド毎の最多ラップ数
ミディアム 15
ソフト 16
インターミディエイト 0
ウェット 0

今日の豆知識:
高い気温と高速サーキットは、P Zeroタイヤの限界を試します。しかし、P Zeroタイヤは、研究所でのテストを通じて、より過酷な負荷を経験しています。テストにおいてタイヤは、時速450kmまで加速し、垂直荷重は1000kgを超え、タイヤ温度は150℃まで上昇し、時速260kmで縁石に乗ります。これらのエネルギー負荷は現実よりも4倍ほど大きなもので、タイヤは通常よりも20倍以上長い時間の負荷を受けています。

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