ジェンソン・バトン(マクラーレン)は、マレーシアGPでの失態の責任をとって、自らに罰を与えるという。
バトンはマレーシアGPで14位に終わり、開幕戦優勝でトップに立っていたドライバーズ・ランキングで3位に落ちてしまった。激しい雨によるレース中断が明けた後、下位チームHRTのナレイン・カーティケヤンに追突するというバトンらしくないミスを犯したためだ。バトンはレース後、自分に非があったことを認めている。
イギリスのラジオ局『Talksport(トークスポーツ)』に出演した1992年のF1チャンピオン、ナイジェル・マンセルは「(謝ったことは)立派な大人の対応だ」とバトンの態度を称賛した。
しかし、「大人」なバトンは謝っただけでは気が済まず、今週末もハワイで自分を「痛めつける」という。ラバマン・トライアスロンに出場するのだ。
「僕は自分を痛めつけてくるよ。あの(マレーシアGP)あとだから、痛めつけられて当然だ」というバトンの言葉をイギリスの『Telegraph(テレグラフ)』紙が伝えた。
「こんな最低の日の償いとして、その分余計に自分を痛めつけてくるよ」とバトンはジョークを飛ばしたという。
マレーシアGPは悪い結果に終わったものの、バトンとマクラーレンにとっては不幸中の幸いとも言える点もあった。ライバルチームであるレッドブルのセバスチャン・ベッテルも、やはりカーティケヤンとの接触で順位を落とし、ノーポイントに終わったのだ。
マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュは、このことをモノポリーの「刑務所釈放カード」に例えた。ゲームでは、刑務所を出るのに50ドルかかるが、「釈放カード」があれば無料で出ることができる。
「セバスチャンにポイントで離されずに済んだし、ほかにもノーポイントのライバルがいた。もっと悪い結果になる可能性もあった」とウィットマーシュは話した。