アルピーヌが2024年のルノーF1エンジンから馬力を引き出そうとしている。
ルノーは昨年、より強力なライバルであるフェラーリ、メルセデス、ホンダに追いつくため、エンジン開発の「凍結」期間内に特別な許可を得るようFIAを説得しようとした。しかし、この要求は却下されたため、ルノーは2026年の新エンジンレギュレーションまで待たなければならない。
しかし、アルピーヌの技術責任者マット・ハーマンは、2024年に向けてエンジンパワーを向上させるため、現行ルールの範囲内でできる限りのことを行ったと認め、ドイツの専門誌『Auto Motor und Sport』に次のように語った。
「エキゾーストは現在、ギアボックスハウジング上のリアサスペンションのピボットポイントの間に配置されている」
「その結果、パイプがまっすぐになり、背圧が減少する。また、排気を冷却していないので、ガスがより多くのエネルギーを持つことになる。それによってパフォーマンスも向上するはずだ」。
拠点のエンストンでは、バランスを良くするためにバッテリーをさらに後方に移動するなど、既存のパワーユニット・コンポーネントのパッケージングも再配置した。さらに、トランスミッション・パッケージ全体の重量を削減することもデザイナーに課せられた課題だった。
しかしハーマンは軽量しすぎるとパフォーマンスを生み出せないと指摘する。「もちろん、重量制限以下にしたいのはやまやまだが、あまりに軽量化しすぎると、パフォーマンス向上のために利用可能な質量を使えなくなるんだ」。