アルファタウリF1のシーズン終盤の急成長が、ライバルF1チームの目を引いている。
■フロアとディフューザーが効果絶大?
ピーター・バイエルとローラン・メキースを新ボスに迎え、2024年に向けてチームのフルブランディングを行うレッドブルのセカンドF1チームは、数レース前から突然速さを見せ始めた。
長年チーム代表を務めてきたフランツ・トストはアブダビで行われた最後のレースでこう語った。
「フロアが機能することを願っている。私にとって興味深いのは新しいフロアとディフューザーだけだ」
■アルファタウリはスローコーナーで最速
パドックでささやかれているところによると、2つのF1チーム間の“相乗効果”を高めることはチームオーナーであるレッドブル社の目標であり、アルファタウリに非常に効果的なアップグレードの流れをもたらしているようだ。
マクラーレンのチーム代表であるアンドレア・ステラは「彼らは今、スローコーナーの主役だよ」と強調する。
■以前も速すぎて警戒されていた
今のところ、イギリスのレッドブル・レーシングとイタリアのファエンツァに本拠地を置くアルファタウリの新しく緊密な関係について、ライバルたちが抱いているかもしれない懸念は公にされていない。
しかし、トストは以前にも同じような問題を経験したことがあると言う。
「ディディ・マテシッツは2005年、『フランツ、君はイタリアに行ってこれを作るんだ』と私に言ったんだ」と彼は『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』紙に語っている。
「哲学は明白だったし、レッドブル・テクノロジーの相乗効果を利用して若いドライバーを登用し、彼らがレッドブル・レーシングに移籍してレースやチャンピオンシップで勝つというものだ。そして、我々はそれが得意だった。もしかしたら良すぎたのかもしれない」
「というのも、2008年にセバスチャン・ベッテルとともにモンツァで優勝したとき、各チームは興奮し、自分たちでマシンを作るよう要求してきた。そしてもちろん、我々にはインフラストラクチャがなかったため、それは大きな挑戦だった」。