2025年からF1に新規参戦することを目指しているアメリカのアンドレッティ・キャデラックだが、ルノーと結ばれていたエンジン供給に関する事前契約がすでに失効していたことが明らかとなった。
F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は、アンドレッティ・キャデラックのF1参戦申請を正式に承認したことを受け、今後はF1オーナーであるリバティ・メディアとの間で商業的交渉が行われることになっている。
これまで、アンドレッティ・キャデラックはすでにルノーとの間でF1エンジン供給に関する契約を結んでいると伝えられていた。
■エンジン供給事前合意はすでに期限切れ
だが、このほどルノーのワークスF1チームであるアルピーヌの暫定チーム代表を務めるブルーノ・ファマンが、母国フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』に次のように語った。
「アンドレッティとは実際のところすでに話し合いを行っている。我々はすでに彼らと契約を交わしていたよ」
「しかし、その契約は今年の3月31日に期限切れとなっている。これは、彼らがF1に参戦できるかどうか次第だったんだ。そして、その当時、彼らは承認を得られていなかった」
つまり、もしF1との交渉の結果、アンドレッティ・キャデラックのF1参戦が正式に確定した場合には、アンドレッティ・キャデラックはルノーとのエンジン供給契約を結び直す必要があるということだ。
■F1がOKを出せば再び交渉を開始
しかし、フランスのヴィリー=シャティヨンにあるルノーのエンジン部門のマネジングディレクターでもあり、アルピーヌのモータースポーツの統括責任者でもあるファマンは、もしそうなった場合、アンドレッティ・キャデラックと再びエンジン供給契約を結ぶ用意はあると示唆している。
「我々は現在、アンドレッティとはいかなる提携も行っていない」
そう語ったファマンは、次のように付け加えた。
「しかし、彼らがその悪名高い(F1参戦の)承認を得られたならば、我々は再びエンジンに関する話を始めることができるよ」。