ドイツの有名な2人の元F1ドライバーが、ミック・シューマッハは2024年もリザーブドライバーとしてメルセデスとの関係を維持しておくほうがいいとアドバイスしている。
■2024年はWEC転向が噂されるシューマッハ
以前はフェラーリのアカデミードライバーであったシューマッハは、2021年にフェラーリエンジンを搭載するハースでF1デビューを飾った。
だが、シューマッハは翌2022年限りでハースのシートを失ってしまい、今年はかつて父親のミハエル・シューマッハが所属していたメルセデスのリザーブドライバーを務めている。
しかし、2024年にシューマッハがF1復帰を果たす可能性はなくなっており、最近の報道によれば、来年はアルピーヌのWEC(世界耐久選手権)プロジェクトに加わる可能性が高いと言われている。
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、24歳のシューマッハがメルセデスのリザーブドライバーを続けることも可能だと語っている。
■一度F1を離れたらもうチャンスはないとシュトゥック
こうした中、シューマッハと同じドイツ出身の元F1ドライバーであるハンス・ヨアヒム・シュトゥックは、シューマッハは絶対にそうするべきだと考えている。
「F1にとどまっていなければ、彼はもうアウトだ」
フランスのテレビ局『Eurosport(ユーロスポール)』にそう語った72歳のシュトゥックは、次のように続けた。
「彼にとっては難しい決断だ。彼がどうするのかを見守らなくてはならないが、少なくともメルセデスでの仕事をキープしておくことが大切だよ」
「あそこには信頼できる者もいるし、いいチャンスもあるだろう。もしも今出て行けば、彼はもう終わりだ」
「だが、彼のキャリアの方向性を決めることができるのは彼だけだ」
■片足はF1に突っ込んでおけとハイドフェルド
同じくドイツ出身元F1ドライバーであるニック・ハイドフェルドもシュトゥックと同意見のようだ。
「彼(シューマッハ)は、常にF1に片足を突っ込んでいなければならないよ。たとえそれがテストドライバーでしかなくてもね」
「私もピレリとメルセデスのテストドライバーをやっていたよ。それに、ニコ・ヒュルケンベルグ(現ハース)も3度見限られたものの、今ではしっかりとシートを確保している」
かつてザウバー、ジョーダン、ウィリアムズ、BMWザウバーなどで活躍した現在46歳のハイドフェルトはそう語ると、『Sport1(シュポルト1)』に次のように付け加えている。
「常に自分自身、そして可能性を信じていなければならないんだ。尻込みすることはできないし、チャンスを探さなければならない。ミックはそうするだろうし、正しい助言を受けてくれるだろうと私は思っているし、それを望んでいるよ」。