ペレス認める「フェルスタッペンのチームメートを務めるのはF1で一番難しい仕事」メキシコで“フォード”のイベントに出席
レッドブルのセルジオ・ペレスは、マックス・フェルスタッペンのチームメートを務めるのはF1で一番難しい仕事だと考えている。
■シート喪失も噂されるペレス
2024年までレッドブルと契約を結んでいるメキシコ人ドライバーのペレスだが、今週末に行われる今季のF1第18戦カタールGP（8日決勝）で3年連続でのドライバーズタイトル獲得が確定する可能性が高いフェルスタッペンとの差は大きく開いてしまっている。
このため、現在33歳のペレスが2024年もこのまま本当にレッドブルで走ることができるかどうかは疑問だと論じているメディアも少なくない。
■ペレスを使い続けているのは「驚き」だと元F1ドライバー
元F1ドライバーであるクリスチャン・アルバースも、ペレスはどこかの時点でレッドブルのシートを失うことになるだろうと考えている。
「彼はマックスのデータを見ることができるにもかかわらず、改善し、その差を縮めることはできない」
「実際のところ、その差は広がる一方だ。ある時点で、彼らはわかるだろう。このまま正当化し続けるのは不可能だということがね。この話はどこかで終わりにしなければならないだろう」
母国オランダの『De Telegraaf（テレグラーフ）』にそう語った44歳のアルバースは、レッドブル首脳のクリスチャン・ホーナー（チーム代表）やヘルムート・マルコ（モータースポーツアドバイザー）が今季10レースを戦った時点でセカンドチームであるアルファタウリのニック・デ・フリースをクビにしたことに言及しながら、次のように付け加えている。。
「ホーナーとマルコがデ・フリースに対してどれほど否定的だったかを考えれば、彼らがペレスを使い続けていることはびっくりだよ」
■酷評されるのはメキシコ人だから？
スペインの日刊スポーツ紙『Marca（マルカ）』によると、ペレスはメキシコで行われたフォードのイベントにおいて、最近はプレッシャーを感じていることを認めたという。
「レッドブルでこういうことが起きると、すぐに300ものメディアが『去るべきだ』と言ってくるんだ」
「僕がメキシコ人であることも大いに関係しているような気がしているよ。僕たちはラッセル（メルセデス）が（シンガポールGPの）最終ラップで3番手を走っていながらクラッシュしたのを目にしたけれど、彼は去るべきだなんて誰も言っていなかったからね」
■フェルスタッペンは特別だと認めるペレス
ラッセルのチームメートは7度F1チャンピオンに輝いた実績を持つルイス・ハミルトンだが、ペレスはフェルスタッペンのチームメートを務めている自分はそれよりももっと厳しい立場に置かれていると考えているようだ。
「彼（フェルスタッペン）はマシンからより多くの力を引き出すことができているし、それを毎週末やってみせている。そこは間違いなく彼について僕が賞賛するところだ」
フェルスタッペンの母国であるオランダの『De Limburger（リムブルガー）』にそう語ったペレスは、次のように続けた。
「マックスはいつでもどこでも自分の能力を最大限に発揮している。僕は、それが彼の最も特別なところだと思っている」
「彼は、自分が成功した理由をすごくよく理解している努力家でもある。何かうまくいかないことがあっても、彼にはすぐにその理由がわかるんだ」
「それに慣れるには時間がかかるし、マックス・フェルスタッペンのチームメートを務めるのが簡単なことではないことは過去が証明している。そのプレッシャーに耐えられるドライバーはほとんどいないよ」
■フェルスタッペンのチームメートはF1で最も難しい仕事
実際のところ、シーズン途中でトロロッソ（現アルファタウリ）からトップチームであるレッドブルに移ったフェルスタッペンは、2017年まではチームメートだったダニエル・リカルド（現アルファタウリ）に及ばなかったものの2018年には大差をつけて逆転。
そして、2019年以降チームメートを務めたピエール・ガスリー（現アルピーヌ）、アレクサンダー・アルボン（現ウィリアムズ）もフェルスタッペンには全く太刀打ちできなかった。
ペレスは、フェルスタッペンのチームメートを務めることについて、次のように付け加えている。
「僕はときどき、それはF1で一番難しい仕事だと思うんだ」
■ペレスの目標はランキング2位キープ
ペレスは、フェルスタッペンからは大きく離されてしまっているものの、現時点ではドライバーズランキング2番手につけている。
現在3番手に位置しているハミルトンがじわじわと差を縮めてきているものの、今季の残り6戦でペレスが現在のポジションを守り、ランキング2位で終えることができれば、フェルスタッペンのチームメートとして最も成功したドライバーと呼ばれることになるはずなのだが･･････。
