ハンガロリンクで行われた金曜フリー走行でクラッシュを喫したセルジオ・ペレスのレッドブルでの将来はさらに不透明なものとなったかもしれない。
今週末にはダニエル・リカルドがレッドブル・ファミリーの一員としてレースに復帰し、角田裕毅もアルファタウリで輝きを放っている。
■ペレスはシートを失うだろう
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、このクラッシュはペレスにとって最も避けるべきことだったと語った。
「こんなことはありえない」と彼は『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に語った。
「長い目で見れば、彼はポジションを失うことになるだろうと私は予想しているよ。そして、リカルドがレッドブルのステアリングを握る日は、みんなが思っているよりも近いかもしれない」。
■アルファタウリF1代表「レースの勝敗は頭の中で決まる」
33歳のペレスはプレッシャーに押しつぶされそうになっていると多くの者たちが考えている。
アルファタウリF1代表のフランツ・トストは、ペレスの状況について『Bild(ビルト)』紙に次のように語った。
「レースの勝敗は頭の中で決まる。F1は非常にタフなビジネスだ」
■ペレスにはスペアはないよ
ペレスにとってさらに悪いのは、レッドブルが2023年に予定している新アップデートに関するデータを収集する前にクラッシュしてしまったことだ。
「今、彼にはもうスペアパーツがないよ」とヘルムート・マルコ博士は認めていた。
しかし、ペレスはすでに2024年まで契約を結んでおり、メキシコの強力なスポンサーも複数ついていることから、マルコは今のところペレスのシートは安全だと主張している。
「もしリカルドがうまく自分自身を表現すれば、彼は間違いなく将来的にレッドブル・レーシングの問題になるかもしれない」
「しかし、それが可能になるのは、ペレスの契約が切れる2024年シーズン終了後に限られるだろう」とマルコは語った。
マルコは『motorsport-magazin.com』に対し、金曜日の予選でリカルドはソフトタイヤ以外では「角田に近い」と語った。
「彼は予選でもっと順位を上げるためにファストラップを改善する必要がある。それが我々のゴールだ」
■角田裕毅もペレスの後継候補としてホンダと話し合っている
トスト代表は、日本人の角田裕毅もペレスのシートの後継候補になると考えている。
「もちろん、それは今後の結果次第だ。パートナーであるホンダとはすでに話し合いが行われているよ」
「今年のパフォーマンスを見れば、それが起こる可能性があると想定できる」。
■ペレス、ミスを認めるも「いいときと悪いときがある」
一方、ペレスは、最近5戦連続でQ3に進出できなかったことに加え、金曜日は単にミスを犯しただけだと認めた。
「グリッド上のどのドライバーにも起こり得ることと何も変わらない。誰にでもいいときと悪いときがあるんだ」と彼はハンガリーでDAZNに語った。
ペレスは予選でQ3へ進出したものの、9番手と奮わなかった。
一方で、アルファタウリF1で2日目のリカルドは角田裕毅を上回る予選13番手を記録。ミディアムタイヤを履いたQ2でのペレスとリカルドはわずか0.327秒差だった。