レッドブルF1のヘルムート・マルコ博士は、アストンマーティンのチームオーナーであるローレンス・ストロールが今週末のカナダGPで「非現実的」な目標を設定したと非難している。
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■マルコ、カナダGPで表彰台は「過信だ」
ストロールは、息子のランスがチームメイトのフェルナンド・アロンソと共に、生まれ故郷のモントリオールで表彰台に立つことを期待していると語った。
レッドブルのマルコは、『Kronen Zeitung』紙に「それは自信過剰というより過信だ」と語った。
「非現実的な話だよ。彼らはしっかりしたクルマを持っている。でもポイント差を見れば正直なところ、アロンソだけが収穫を得ていると言わざるを得ない。彼は常に表彰台を狙っているんだ」
■ランス・ストロール、表彰台に「絶対に挑戦する」
しかし、ストロールのふたりは、ランスがシーズン序盤の手首のケガからようやく回復したことを明かし、24歳のランスは父親の表彰台の願いをかなえるために「絶対に挑戦する」と宣言している。
父親のことをいつも聞かれて疲れないかと聞かれた時、ストロールは『La Presse』誌に「楽しみのひとつだよ。正直なところ、あまり深く考えていないんだ」と応えた。
さらに2023年のストロールにとって“師”と仰ぐチームメイトのフェルナンド・アロンソについて聞かれることにうんざりしているかと尋ねられた時、彼は付け加えた。
「僕はあまりにくよくよしないんだ。自分がどうすればいいか分かっていることをするからね」
■マイク・クラック代表は擁護
ストロールはここまでアロンソと比べてあまりに成績が悪いこともあり、父親がストロールをチームから追い出すかもしれないと考える者さえいるが、チーム代表であるマイク・クラックは、ランスを擁護している。
「各ドライバーにはそれぞれの進歩曲線があり、一般的には1年目でチャンピオンになる人はいないよ」
「ランスが長い間、性能の良いクルマに乗っていたとは思わない。F1は、ドライバーがすぐにカテゴライズされてしまうかなり不公平な環境だ」
ストロールとアロンソの師弟関係については、「彼らがとても仲良しなのは幸運だよ」と付け加えた。