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【F1画像解析】メルセデスのゼロポッドはどうなってる?真っ黒な画像を解析すると・・・昨年より明らかに速そう

2023年02月15日(水)22:10 pm

メルセデスF1は日本時間2023年2月15日(水)18:15から、シルバーストーン/イギリスで2023年型の新車『F1 W14』を発表した。

●【一覧】2023年F1新車発表日 次の発表は?画像ギャラリーも

■ゼロポッドを継続

事前情報通り、メルセデスはサイドポンツーンの“ゼロポッド”を継続した。

1年前のプレシーズンテスト中に登場した時、革新的な“ゼロポッド”はデータ上では非常に優れているとして採用され、F1界を驚かせた。

しかし、一般的なコンセプトのライバルたちがポーパシング問題を解決していく中、唯一無二のゼロポッドはそれらの解決策がハマらず、ポーパシングやバウンシングの解決に時間がかかってしまい、ライバルと比べて戦闘力を上げるための開発が遅れてしまった。

昨年後半にポーパシング問題の解決策が見つかってからは戦闘力を上げ、ラスト2戦となったブラジルGPではメルセデス移籍1年目のジョージ・ラッセルが自身初のポール・トゥ・ウイン、さらにハミルトンも予選・決勝ともに2位に入り、ゼロポッドのメルセデスはとうとうワン・ツー・フィニッシュで勝利を手にした。

前半は結果を残せずゼロポッド廃止案も検討されていたが、ポーパシング問題の解決策が見つかってからはようやく速さを発揮し、メルセデスはゼロポッドのコンセプト継続を決断した。

2023年の新車で他チームがレッドブル型のデザインを発表する中、メルセデスは独自のゼロポッドを追求しチャンピオン奪還を目指す。

■カラーリングは黒に戻す

カラーリングは昨年のシルバーからカーボンファイバーを多用した「マットブラック」へ戻した。軽量化が図られている。

チーム代表のトト・ヴォルフはカラーリングについてこう語っている。

「昨年は重量オーバーだった。今年は、どこを削れば1グラムでも減らせるかを考えたんだ。だから、今、歴史は繰り返されている。このクルマには、生のカーボンパーツとマットブラックに塗られたパーツがあるのがわかると思う」

「もちろん、2020年にカラーリングを変更した際にも、私たちの心に常に寄り添っている多様性と平等のための活動を支援することが主な原動力となった。黒という色は、その時点で我々のDNAの一部となったので、黒に戻せたことを嬉しく思っているよ」。

■W14のゼロポッドは開口部が長方形へ

ゼロポッドは開口部が縦型で、前面投影面積が小さく、低速コーナーでの速さが武器だ。

昨年、他チームもこれを評価した結果、低速コーナーでの速さは認めたものの、開口部は縦長ではなく一般的な横長の方が総合的に優れていると判断したという。

それでもメルセデスはゼロポッドを継続した。そこには他チームが見つけていないメリットを見いだしているのだろう。

カーボンファイバーのままの真っ黒なF1 W14ではその形状がはっきりと見えないため、画像の解像度を明るくして確認してみると、昨年のメルセデスの開口部は三角形の形状だったが、今年は縦長の長方形になったのがわかる。

■ゼロポッドはリアエンドへ

横から見たゼロポッドは形状も大きくアップデートされた。

昨年のW13はサイドポンツーンの膨らんでいる部分はいびつで複雑な形状をしており、開口部からリヤエンドまでの3分の1が膨らんでいる程度で非常にコンパクトだった。

W14は他チームのサイドポンツーンよりもコンパクトではあるが、リアエンドまでその膨らみが自然な形状で続き、空気をリアへ向けてキレイに流そうとしているのがわかる。レッドブルに影響を受けた形状にも見えるが、レッドブルのそれとは違い、昨年型W13の進化版のようだ。

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