マクラーレン・レーシングCEOのザック・ブラウンは、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のF1との直接的窓口が変わることを歓迎しているようだ。
■リバティ・メディアとFIA会長が対立
最近、F1オーナーのリバティ・メディアとFIAのモハメド・ベン・スレイエム会長との関係がかなり緊迫した状況となっていた。
ベン・スレイエム会長が、F1の市場価値に関して疑念を表明したり、仮にF1に買収問題が起こったりした場合にはそれに介入するという姿勢を示したことなどがその原因だと考えられている。
噂では、リバティ・メディアがベン・スレイエム会長をその職から引きずり下ろすために水面下で動き始めているとまで言われていた。
■FIA会長、F1と距離を置く
だが、先週になってベン・スレイエム会長がF1との関与から身を引くことを表明。今後はFIAのシングルシータ-責任者を務めているニコラス・トンバジスがFIAの代表としてF1委員会に出席するなど、直接的な窓口を務めることになる。
そして、アメリカ出身の51歳のブラウンも今回の動きを歓迎している。
「冬の間はちょっとばかりエキサイティングだったね。だが、事態は軌道修正されたようだ」
笑いながらそう語ったブラウンは、かつてフェラーリのチーフデザイナーを務めていたこともあるギリシャ出身のトンバジスに言及しながら次のように続けた。
「ニコラスはかなり長い間一緒に仕事をしてきた人物だし、彼はとてもいい仕事をしてきた。我々は彼には非常に満足しているよ」
「だから、私はFIAとF1の関係はいい状況にあるだろうと思っているし、生産的な委員会が行われるのを楽しみにしているよ」。