元F1ドライバーのロマン・グロージャンは、同じフランス人であるフレデリック・バスールはチーム代表としてフェラーリを成功に導くことができるはずだと考えている。
レーシングチームのマネジャーとして非常に多くの経験と実績を持つ54歳のバスールは、2017年7月から現在アルファロメオとして戦っているザウバーのチームCEO兼代表を務めていた。そして、2022年シーズン終了後に更迭されたマッティア・ビノットの後任として2023年からはイタリアの名門F1チームを率いることになっている。
■バスール加入でフェラーリの雰囲気も向上するはず
「フェラーリは誰にとっても非常に大きな挑戦だよ」
2020年までハースで活躍し、2021年からはアメリカに渡ってインディカーに参戦している36歳のグロージャンは、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』にそう語ると、次のように続けた。
「だけど、フレッド(バスール)はその仕事に耐えられると僕は確信しているよ」
「彼はシャルル・ルクレールと親しいから、雰囲気もよくなるはずだよ。そして、彼はカルロス・サインツのこともすごくよく知っているんだ」
■バスールが加わったフェラーリは2023年にはタイトルも狙える
F1関係者の中には、フェラーリが優れた技術者でもあったビノットを更迭したのは間違いだったと考えている者も少なくないようだ。しかし、グロージャンはフェラーリが新しいチーム代表を迎えることを望んだのは正当なことだと考えている。
「フェラーリは2022年には非常に優れたマシンを持っていた。残念ながら、チームのリーダーシップはそれほどよくなかった」
「僕は、来シーズンにはフェラーリがタイトルにからむことができると信じているよ」
そう語ったグロージャンは、かつてバスールと一緒に仕事をした自分の経験から考えても今回のフェラーリの判断は賢明なものだったと示唆し、次のように続けている。
「僕は2007年にフレッドのチームでF3を制したんだ。彼は生まれながらの競技者で、モータースポーツをものすごくよく理解している」
「実際のところ、僕はこれほどまでに技術的な理解があり、ドライバーが何を必要としているかをよく理解しているチームボスに出会ったことはないね。まるで彼自身がドライバーであるかのように感じた時もあったよ」
バスールは、2023年の1月9日に正式にフェラーリのF1チーム代表兼ゼネラルマネジャーに就任することになっている。