マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の父親であり、自身も元F1ドライバーであるヨス・フェルスタッペンは、次の2つのF1グランプリではコースサイドに立つつもりだと語っている。もちろん、それは自分の息子が2年連続でのF1ドライバーズタイトルを獲得する瞬間を見るためだ。
■数字的にはシンガポールでフェルスタッペンの戴冠決定の可能性
全22戦で争われている2022年のF1も残すところあと6レースとなっているが、数字的には来週末に行われる第17戦シンガポールGP(10月2日決勝)でフェルスタッペンのタイトル獲得が決まる可能性もある。
だが、現実的に見れば、その翌週に鈴鹿サーキットで3年ぶりに開催される第18戦日本GP(10月9日決勝)で今季のF1チャンピオンが確定する可能性の方が高そうだ。
■重要なのはどこでタイトルが確定するかではないとヨス・フェルスタッペン
1994年から2003年にかけて、ベネトン、アロウズ、ティレル、ミナルディなどで活躍した経験を持つオランダ出身のヨス・フェルスタッペンは、ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように語った。
「マックスは何ポイントもリードしているし、2つ目のタイトルに向けてすべてがポジティブに見えるよ」
「だが、まずはそれが実現しなければならない」
「私は間違いなくシンガポールには行くよ。そして、結果次第では、日本にも行くことになるだろう」
「しかし、結局のところ、彼がどこでタイトル防衛を成功させるかは私にとってそれほど重要じゃないんだ。一番大事なのは、やり遂げることだよ」
■最前列からスタートすればフェルスタッペンを脅かすものはない
50歳のヨス・フェルスタッペンは、第10戦ハンガリーGPでは予選でのマシントラブルにより10番グリッドから、第14戦ベルギーGPと第16戦イタリアGPでは規定数を超えるエンジンコンポーネント投入によりそれぞれ14番グリッドと7番グリッドからスタートしたにもかかわらず優勝を果たしたことを考えれば、マックスが大きく優位に立っているのは明らかだと考えている。
「それは、マックスのクルマがどれだけ優れているかを示すものだ」
そう語ったヨス・フェルスタッペンは次のように付け加えた。
「もし、彼が最前列からスタートすることができれば、すべてがもっと簡単になるはずだよ」
■シンガポールでフェルスタッペンのタイトルが確定する条件は?
現時点で、マックス・フェルスタッペンはランキング2番手につけているシャルル・ルクレール(フェラーリ)に116ポイント、3番手に位置しているチームメートのセルジオ・ペレスに125ポイントの差をつけている。
仮に、来週末のシンガポールGPでフェルスタッペンが優勝し、ファステストポイントも獲得した場合には、ルクレールが8位以下、ペレスが4位以下であればその時点でタイトル争いに決着がつく。また、フェルスタッペンがファステストポイントなしの優勝の場合には、ルクレールが9位以下、ペレスはファステストポイントなしの4位以下となることが必要だ。
しかし、シンガポールGPの舞台となるマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットは低速コーナーが多いために、ストレートスピードにアドバンテージを持つレッドブルF1マシンの強みが発揮しづらいサーキットだと考えられており、レッドブル、フェラーリ、そしてメルセデスの3チームが激しいトップ争いを展開する可能性も高いと考えられている。