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ミック・シューマッハがトップF1チームを目指すのは「まだ早い」と元F1王者ニコ・ロズベルグ

2022年07月16日(土)5:42 am

2016年のF1チャンピオンであるニコ・ロズベルグは、かつてメルセデスでチームメートとして一緒に戦ったミハエル・シューマッハの息子のミックには、まだトップF1チームで走るだけの準備はできていないと考えているようだ。

●【F1世界選手権ポイントランキング】ミック・シューマッハとハースの現在のランキングは?

2016年にチームメートのルイス・ハミルトンを破って初のF1ドライバーズタイトルを獲得するとそのままF1を引退してしまったロズベルグだが、2010年から3年間にわたってミハエル・シューマッハとコンビを組んでいたことがある。

ベネトンとフェラーリで通算7回F1王座についた記録を持つミハエル・シューマッハだったが、3年のブランクを経てF1復帰したメルセデスではロズベルグを上回る結果を残すことができず、結局2012年シーズン後に2度目の引退。

そして、その後任としてメルセデスに加わったのが、後にミハエル・シューマッハに並ぶ通算7回のタイトル獲得記録を打ち立てたハミルトンだった。

■シーズン序盤は苦しんだ伝説的ドライバーの息子

現在は、ミハエルの息子である23歳のミックがハースでF1ドライバーとして戦っているが、2年目のF1シーズンとなった今年はミスによるクラッシュも多く、メディアからも叩かれ、このままF1キャリアを終える可能性もあるのではないかとさえ言われていた。

しかし、2021年のF1デビュー以来、今季の第9戦カナダGPまでの30レースで1ポイントも獲得することができていなかったミックがついに第10戦イギリスGPで8位となり、F1キャリア初ポイントを獲得。すると、続く第11戦オーストリアGPでも6位フィニッシュを果たし、2戦連続でのポイント獲得に成功している。

しかも、イギリスGPでは現F1チャンピオンのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とレース終盤に壮絶なバトルを展開したり、オーストリアGPでは経験豊かなチームメートであるケビン・マグヌッセンをオーバーテイクしたりと、ミックがシーズン序盤の不調が信じられないほどの活躍を見せている。

■評価がコロっと変わるのもF1だとロズベルグ

ロズベルグは、かつてのチームメートの息子の活躍について、ドイツ語版『Eurosport(ユーロスポーツ)』に次のように語っている。

「ミックは数週間困難な状況にあったが、彼が素晴らしい躍進を遂げたことを我々全員が喜んでいるよ」

「最近、新聞を開いても彼に対する批判はまったく見られない。状況がこれほどすぐに変化するのはこのスポーツの最もクレイジーなところだね」

「彼に必要だったのはたった1回のレースとフェルスタッペンとのいい戦いだけだった。そして、またすべてが忘れ去られてしまった」

「心理的には、それは彼にとって非常に価値のあることだよ。なぜなら、彼はこれから、ポジティブな精神的スパイラルを見つけ、それを次のレースに持ち越すことができるからね」

■ミックはもっと時間をかけてトップチームを目指すべき

最近のレースでの活躍によってミックが2023年もハースに残留する可能性が高くなったと考えられているが、チーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは夏休みまではそれに関する検討は行わないと主張している。

だが、直近2レースでの活躍が目立ったミックに関しては、すでにトップF1チームに行っても大丈夫だという声も聞かれるようになっている。

しかし、ロズベルグはそうした意見には同意できないようだ。

「僕はそうは思っていないよ。彼にはまだ成長のための時間が必要だ。過去のレースがそれを示しているよ」

「トップチームを目指す前に、彼はもっと時間をかけるべきだね」

そう語った37歳のロズベルグは次のように付け加えた。

「僕たちはジョージ・ラッセルがウィリアムズで3年間走って、メルセデスに移籍する準備をしてきたのを目にしてきた。急ぐ必要はないよ」。

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