NEXT...F1開催スケジュール

【アルピーヌ】「チームにとってはアロンソよりも着実にポイントをとっているオコンの方が好ましい」とCEO

2022年07月16日(土)5:29 am

アルピーヌのCEOを務めるローラン・ロッシが、自分が望んでいるのは2人のドライバーがどちらもコンスタントにポイントを獲得してくれることだと主張した。

●【F1世界選手権ポイントランキング】アルピーヌF1、アロンソ、オコンの現在のランキングは?

現在、ルノーの事実上のF1ワークスチームであるアルピーヌは、2回F1王座についた実績を持つフェルナンド・アロンソと、フランス出身ドライバーである25歳のエステバン・オコンのコンビで戦っている。

アルピーヌは、オコンとはすでに2024年までの契約を結んでいる。だが、40歳のアロンソの現在の契約は今季までとなっており、現時点では2023年も契約を延長することになるのかどうかは不透明な状況が続いている。

■マシントラブルが起こるのは自分の方だけだとアロンソ

こうした中、アロンソがアルピーヌに対する不満を募らせてきているのではないかとのうわさがささやかれるようになっている。

とりわけ、ポイント圏内を走行していた先週末のF1オーストリアGP決勝で、自分のマシンが“奇妙な”信頼性問題を抱えたとアロンソが語ったことから、そうしたうわさがさらに強くなってきているようだ。

伝えられるところによれば、オーストリアGPの舞台となったレッドブルリンクでレース終盤にアロンソのマシンに発生したトラブルはECU(電子制御システム)の不具合だったようだ。

レース後半には、オコンと共にポイント圏内を走行していたアロンソだったが、58周目にそのトラブルにより緊急ピットインを余儀なくされてしまった。再びコースへと戻り、最終的には10位入賞を果たして1ポイントを獲得したアロンソだが、このレースを5位で終えたオコンとはさらにポイント差が開いてしまっている。

レース後、フラストレーションを抱えたアロンソは次のように語っていた。

「エステバン(オコン)のマシンはいつもいいんだ」

■アロンソはアルピーヌF1マシンに満足しているとチーム代表

しかし、アルピーヌのチーム代表を務めるオットマー・サフナウアーは、アロンソの母国スペインの『AS』紙に対し、アロンソがチームに対する不満を募らせてきているようなことはないと次のように語っている。

「彼はいくつかのグランプリではマシンに満足していたよ。マシンには速さがあるからね」

「我々がフェルナンドの期待を裏切っているわけではないんだ。彼があまりポイントを獲得できてこなかった理由はいくつかあるんだ」

昨年までアストンマーティンのチーム代表を務めていたサフナウアーは、今年から初めて一緒に仕事をすることになったアロンソについて尋ねられると次のように答えた。

「私にとってはフェルナンドと仕事をする最初の年だが、私の見たところ、彼はまだ戦うのが大好きみたいだね」

「人生では、自分の期待以上の結果を出せれば満足できる。それが現実的な期待であれば、満足して終えることができるだろう。それはフェルナンドだけでなく、私たち全員に言えることだ」

「だが、フェルナンドはまだそこにいるよ」

■望むのは2人がコンスタントにポイントをとることだとチームCEO

一方、CEOとしてアルピーヌを統括しているロッシは、フランスの『Auto Hebdo(オート・エブド)』から、アロンソのように予選で強さを見せるドライバーと、より安定してポイントを獲得することができるオコンのようなドライバーなら、どちらの方が好ましいと思うかと尋ねられると次のように答えている。

「F1ファンは前者を好むものだ。その一方で、チーム首脳は後者を好む傾向があるね(笑)」

「私が望むのは、2人のドライバーが同じようにコンスタントにポイントを持ち帰ることだよ」

「この頃、我々は2人を一緒にポイント圏内に入れることに苦しんでいるし、そういう形になっても、どちらかがペナルティではじかれてしまうこともある」

アロンソが7位でフィニッシュしたものの、レース中に必要以上にラインを変えすぎたと判定されてレース後に5秒ペナルティが科されて9位に降格されてしまった第9戦カナダGPに言及しながらそう語ったロッシは、次のように付け加えた。

「苛立たしい状況が続いているよ」

■2023年にはアロンソに替えて若手を起用する可能性も?

今季はここまでに全22戦のちょうど半分となる11レースを終えているが、オコンはそのうち8レース+オーストリアでのスプリントでポイントを獲得。一方のアロンソは7レースでポイントを獲得している。

実際のところ、ポイントを獲得したレース数にはそれほど大きな違いはないのだが、アロンソの場合はシーズン序盤に4レース連続でノーポイントのレースがあったことや、7位以上でのフィニッシュがオコンの6レースに対してアロンソは3レースしかなかったこともあり、これまでの獲得ポイント数ではオコンが52ポイント(ランキング8位)、アロンソが29ポイント(ランキング10位)という差がついてしまっている。

うわさによれば、アルピーヌは今季で契約が切れるアロンソに替えて、2023年には現在リザーブドライバーを務めている2021年のF2チャンピオンであるオーストラリア出身の若手ドライバー、オスカー・ピアストリ(21)を起用することも考えているようだと言われている。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック