ダニエル・リカルド(マクラーレン)が、渦中の人となっているF1レースディレクターのマイケル・マシに関して冷静な判断をするよう求めた。
2019年シーズン開幕前に急逝したチャーリー・ホワイティングの後任としてF1レースディレクターを務めてきているオーストラリア出身のマシだが、2021年のF1最終戦アブダビGP決勝で大きな物議を醸すレース采配を行ったことで解任を求める声が上がっている。
FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)もこの件について調査を行っており、その結果については3月18日に発表するとしている。だが、実際にどういう形でこの一件に終止符が打たれることになるのかは不明だ。
現時点において可能性として考えられているのは、マシがF1レースディレクターを解任されること、もしくはマシをサポートするための組織の再編成だ。最新のうわさでは、マシは今後安全面の管理を中心とする役割が中心となるのではないかとも言われている。
こうした中、マシと同じオーストラリア出身のリカルドは次のように語った。
「F1レースディレクターがこれほどメディアに取り上げられたことは記憶にないよ」
「アブダビでは、未知なるものへ足を踏み入れてしまったんだ」
14日(月)にはイギリスのロンドンでF1委員会が開催され、そこにはトト・ウォルフ(メルセデス)やクリスチャン・ホーナー(レッドブル)を含むF1チーム首脳陣が出席していた。そして、FIAによればそこでFIAのモハメド・ベン・スレイエム新会長が「フィードバック」に耳を傾けたとしている。
そして、その「フィードバック」は今後「会長による分析に取り入れられる」ことになり、スレイエムは「今後数日のうちに構造改革と行動計画に関するニュースを公に発表する」予定だという。
リカルドは、こうした動きに関して次のように語った。
「アンフェア(不公平)という言葉が正しいかどうかは分からない。だけど、以前から意見の相違はあった。そして、アブダビの状況がさらに混乱を招いてしまった」
「みんなギアを一段下げるべきかもしれないよ」
リカルドのチームメートであるランド・ノリスも次のように語った。
「僕たちドライバーもミスを犯すよ。人間だからね。だから、レースコントロールもミスを犯すことがあるのは仕方のないことさ」
「僕はマイケル・マシを支持するよ。でも、近年うまくいっていなかったことについては解決する必要があるね」
リカルドも次のように続けている。
「マイケルが残りたいと望むであれば、残ることが許されるべきだよ」
「たったひとつのレースを根拠として彼を裁いてはいけないと僕は思う」
そう語った32歳のリカルドは次のように付け加えた。
「このスポーツが大好きな人はみんな、アブダビの後でも大好きだよ」