2021年のF1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、2022年のF1マシンが多少遅くなったとしても、面白いレースができるものになればそれで問題はないと語った。
2022年にはF1に新たな技術レギュレーションが導入されるため、マシンは見た目も性能もこれまでとはかなり大きく異なるものになるはずだ。
ディフェンディングチャンピオンとして2022年シーズンを迎えることになるフェルスタッペンは、今年のF1マシンを実際にテストしてみるまでは、まだそれがどんなものになるのかを予測するのは難しいと次のように語っている。
「シミュレーター以外ではまだ新しいマシンに乗ったことがないから、何とも言えないよ」
「1月と2月にまた(シミュレーター作業を)やることになるけど、その時にはクルマはかなり変わっているだろうね」
昨年までのF1マシンは複雑な空力パーツによって乱気流が生じることから、ほかのマシンの後ろを走ると挙動が不安定となり、それがレースでの接近戦やオーバーテイクを妨げる原因となっていた。
今年導入される新たな技術ルールでは、シャシー自体がダウンフォースを発生させるグラウンドエフェクトカーとなり、ウイングなどの空力パーツはこれまでよりもシンプルなものとなる。これにより、マシン同士がより接近しやすくなり、それに伴ってオーバーテイクのチャンスも増えることになると想定されている。
しかし、それによってスピードは昨年までのマシンよりも遅くなることが予想されており、1周あたり数秒遅くなるという予測もあるようだ。
こうした中、フェルスタッペンは、たとえスピードが少々遅くなっても、これまでよりも接近戦がやりやすくなり、オーバーテイクが増えて見応えのあるレースが展開されることの方が重要だと考えているようだ。
「マシンは少し遅くなるけれど、もっといいレースができるようになることを願っているよ。もっとオーバーテイクができ、チームたちがもっと接近できることをね」
そう語った24歳のオランダ人ドライバーは次のように付け加えた。
「そうなれば、少し遅くても問題はないよ」