アルファロメオは、来週の火曜日(16日)に2022年にバルテリ・ボッタスのチームメートを務めるドライバーを正式発表することになるようだ。
今季はフィンランド人ドライバーのキミ・ライコネンとイタリア人ドライバーのアントニオ・ジョビナッツィというラインアップで戦っているアルファロメオだが、2007年のF1チャンピオンであるライコネンが今季限りでのF1引退を表明しており、その後任として来季はボッタスがメルセデスから移籍してくることになっている。
そして、アルファロメオは今季の最終戦アブダビGP(12月12日決勝)の翌週にヤス・マリーナ・サーキットで行われるシーズン後テストにボッタスを参加させたいと考えている。
「それに関してはメルセデスと話し合いを行っているところだ」
母国フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』にそう語ったアルファロメオのフレデリック・バスール(チーム代表)は、現時点ではすでにボッタスのチームメートを誰にするかは決まっていると認め、次のように続けた。
「ああ、我々はほかのドライバーについてはすでに決断を下している。名前を発表するのは形式的なことに過ぎないよ」
「ブラジルでのグランプリの後、11月16日に我々の判断をお伝えすることになる」
そして、2022年にボッタスのチームメートとなるのは中国人ドライバーの周冠宇(チョー・ガンユー)か、オーストラリア人ドライバーのオスカー・ピアストリのいずれかで間違いないようだ。
この2人はいずれもF2選手権で戦っており、現時点ではピアストリがランキングトップ、周が2番手につけている。そして、周もピアストリもアルピーヌの育成ドライバーだという共通点がある。
「そのため、私は近々ローラン(ロッシ/アルピーヌCEO)と話し合わなくてはならない。だが、ルノーとの関係は私にとっては問題とはならないよ」とバスールは付け加えている。
だが、実際のところ、バスールはアルファロメオの実態であるザウバーの育成ドライバーであり、自身が運営にも関与しているARTグランプリからF2選手権に参戦している18歳のテオ・プルシェールを抜擢したいと考えていたようだ。
しかし、バスールは現時点でF2ランキング5番手に位置しているプルシェールをF1に引き上げるのは断念したと認め、次のように語った。
「テオには、F1に到着するためにあらゆる武器を手に入れて欲しいと思っている」
「現在、彼にはF1でしっかりとテストプログラムを提供し、十分な準備をさせようと考えているところだ。ルイス(ハミルトン)ももっと早くF1に行くことができたが、彼はそのとき正しい選択をしたことを覚えているよ」
いずれにせよ、2019年からアルファロメオのフルタイムドライバーを務めてきたイタリア人ドライバーのアントニオ・ジョビナッツィが今季限りでシートを失うことになるのは間違いないようだ。
一方、バスールは2022年には搭載するフェラーリF1エンジンの大きな改善が見込めることもあり、自分たちがかなりの躍進を果たすことができると考えている。
「私の個人的な感覚では、エンジンによってうまくジャンプできるだろうし、おそらくドライバーでもそうできるだろうと思っている。それに、我々はほかのチームに先駆けて2021年型車の開発を早期にストップすることを決断して2022年に向けて取り組んできたからね」
「それに、我々は予算の上限内で運営しているが、ほかのチームたちは経費を削減していかなければならないだろう」
「我々のモチベーションは向上することだ。6位で終えることができれば、私は満足できるだろうね」
そう語ったバスールは、微笑みを浮かべながら次のように付け加えた。
「今は1番になる必要はないんだ」