伝えられるところによれば、今週末に行われる2020年F1第16戦サヒールGP(6日決勝)を欠場することになったロマン・グロージャン(ハース)が最終戦アブダビGP(13日決勝)には出走したいという意欲を見せているようだ。
●【決勝レース結果】F1第15戦バーレーンGP タイム差、周回数、ピット回数
先週末に行われた第15戦バーレーンGP決勝で大クラッシュを喫し、燃えさかるF1マシンから自力で脱出したグロージャンだが、両手と足首にやけどを負ったこともあり今週末のレースは控えドライバーのピエトロ・フィッティパルディにステアリングを委ねることになっている。
24歳のフィッティパルディは、1972年と1974年にF1チャンピオンとなったブラジルの伝説的元F1ドライバー、エマーソン・フィッティパルディの孫だ。
急遽今週末にF1デビューを飾ることになったフィッティパルディは、母国ブラジルの『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』に次のように語った。
「最高の状況とは言えないけれどね。でも、重要なのはロマンが無事だということだよ」
「僕にとってはすごいことだし、心構えもできているよ」
ハースが出した声明によれば、グロージャンの経過は良好ではあるものの月曜日(11月30日)の夜も病院で過ごすことになっており、火曜日(1日)に退院できる見通しだという。
ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、グロージャンの両手には包帯が巻かれており、彼もまだ自分の両手を実際に見てはいないものの「打撲もなければ痛みも全くない」状態だと語り、次のように付け加えた。
「ロマンは少なくとも1レースを欠場することが最善だと判断したんだ」
グロージャンの母国フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』の記者によれば、今週末のサヒールGPを欠場することになったものの、グロージャンはその翌週にアブダビで開催される最終戦には出走することを目指しているという。
『Canal Plus(カナル・プリュ)』の記者は次のように付け加えている。
「それは彼にとってF1での最後のレースになるだろう」
今季限りでハースのシートを失うことが確定しているグロージャンにはインディカーやフォーミュラEへの転向がうわさされている。