2020年シーズンを最後にフェラーリと決別することが確定しているセバスチャン・ベッテルが、チーム離脱に至った驚きの経緯を明らかにした。
これまでに伝えられていたうわさによれば、フェラーリはベッテルに対して大幅な年俸削減とともに1年契約という条件を提示し、これをベッテルが受け入れなかったものと考えられていた。
だが、ベッテルは2日(木)に母国ドイツのテレビ局『RTL』に対し、実際にはフェラーリから2021年に向けたオファーを受けてさえいなかったのだと次のように語った。
「数か月前には、実際のところ僕たちは一緒に続けたいと思っているのだと思っていたよ」
「電話を受けたときはショックだったよ。驚いた」
ベッテルによれば、電話をかけてきたチーム代表のマッティア・ビノットはフェラーリではもはや来季はベッテルを必要としないとだけ伝えてきたのだという。
3日(金)に33歳の誕生日を控えていたベッテルは「行き詰まるも何もなかったよ」と語り、次のように付け加えた。
「話し合いを行う余地などなかったんだ。検討すべきオファーなどまったくなかったからね」
そのベッテルだが、2021年シーズンに向けてルノーや来季アストンマーティンと名前を変えるレーシングポイント、さらには現チャンピオンチームであるメルセデスと交渉を行っているのではないかと報じられている。
だが、そのことに関して質問されたベッテルは、実際にはほとんど交渉は行われていないと明かし、次のように続けた。
「僕はやる気に満ちているし、より多くのことを達成したいと思っている」
「そうするためにはそれができるパッケージとそれにふさわしい人たちが回りにいることが必要だよ。もしそういうチャンスが生じてくれば、かなり明白になるだろうね」
ベッテルはさらに、現時点においては第一希望がメルセデスであるのは確かだと認めている。
「メルセデスが全体の中で最高のクルマだし、ある程度は、すべてのドライバーに勝つチャンスが与えられるからね」
そう語ったベッテルは次のように付け加えた。
「だけど、僕はメルセデスがどういう計画をしているのかは分からない。僕は急いではいないよ。最初のレースが何をもたらすか、様子を見ることにしよう」