いよいよ今週から2020年のF1シーズンがスタートするが、F1関係者の中にも今年のタイトル争いはルイス・ハミルトン(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の一騎打ちになるだろうと考えている者が多いようだ。
元F1ドライバーであり、現在もF1ドライバーたちによる任意団体であるGPDA(Grand Prix Drivers Association)の会長を務めるアレクサンダー・ブルツは母国オーストリアの『Osterreich(エステルライヒ)』に次のように語った。
「私はハミルトンに賭けるだろうね。だけど、間違いなく彼がオクトーバーフェスト(ドイツで毎年10月頃に開催される世界最大規模のビール祭り)を祝えることはないだろう」
「間違いなく昨年よりも接戦になるよ。フェルスタッペンがルイスを苦しめるだろう。でも、タイトルがとれるほどかどうかは分からないけれどね」
しかし、フェルスタッペンの父親であり自身も元F1ドライバーであるヨス・フェルスタッペンは、今週末に行われるF1オーストリアGPからレッドブル・ホンダがハミルトンの前に立ちはだかることになるだろうと考えている。
「オーストリアでは戦えると思っているよ」
母国オランダの『Ziggo Sport(ジッホ・スポルト)』にそう語ったヨス・フェルスタッペンは次のように付け加えている。
「バルセロナ(2月に行われたプレシーズンテスト)でのクルマの感触はよかったが、実際にどういう位置にいるのか正確には言えない。だが、我々はそういう(戦える)位置にいると思っている」
メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(チーム代表)も今年最大のライバルはレッドブル・ホンダだと考えているようだ。
ヴォルフはオーストリアの『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』に次のようにコメントしている。
「レッドブルと我々の間で激戦が展開されるだろうと思っているよ」
レッドブル・ホンダは先週イギリスのシルバーストン・サーキットで“フィルミングデー”と呼ばれる宣伝活動用の撮影イベントを行い、そこでアレクサンダー・アルボンがレッドブル・ホンダF1マシンで事実上のテスト走行を行っている。
だが、フェルスタッペンはそのテストには参加していなかった。
しかし、レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、フェルスタッペンに関してはまったく心配ないと次のように主張している。
「それは、彼がマックスだからだよ。彼はクルマに乗り込んで3周もすればすべてを把握できるからね」