マクラーレン・レーシングCEOのザック・ブラウンは、2020年のフェラーリはチーム内の不協和音に悩まされることになるだろうと考えている。
フェラーリはセバスチャン・ベッテルとの契約を今季限りで打ち切り、その後任として2021年には現在マクラーレンに所属しているカルロス・サインツをシャルル・ルクレールのチームメートに据えることになっている。
だが、2020年のF1はようやく7月初旬に開幕を迎えるめどが立ったところであり、今年いっぱいはベッテルがフェラーリのドライバーを務めることになる。
「今年のフェラーリのガレージがいい雰囲気になるとは思えないよ」
イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』にそう語ったブラウンは次のように続けた。
「現時点ではハッピーなファミリーだとは見えないからね」
「昨年ブラジルで見たのは今年我々が目にすることの予告編だったのだと思うよ」
もちろん、ブラウンが言及したのは昨年のF1ブラジルGP決勝で起きたベッテルとルクレールの同士討ちのことだ。
こうした中、最近ルクレールが2020年の報酬の25パーセントを辞退するとしたとしてチーム代表のマッティア・ビノットが感謝の言葉を述べたことが報じられたが、ベッテルの母国ドイツの『Bild(ビルト)』は、それによってフェラーリとベッテルの関係はさらにぎくしゃくしたものとなってきていると報じている。
ブラウンは、最終的にはベッテルは2020年シーズンを最後にF1を去ることになるだろうと考えている。
「彼にはメルセデスあるいはレッドブルに行くチャンスはなさそうだし、彼にとってベストな選択しはルノーだろう」
「セブ(ベッテルの愛称)が、2021年に勝利することができないと思われるチームに行きたいと思うだろうか?」
そう語ったブラウンは、次のように付け加えた。
「彼がまた(5回目のF1タイトル獲得のための)長い旅を始めたいと思わない限り、最終的には、残念なことだが、彼は辞めるという決断をすることになると私は思うよ」