昨年通算6回目のF1チャンピオンとなったルイス・ハミルトン(メルセデス)は、現時点においてはフォーミュラEの方がF1よりも“道義的”には好ましい選択肢だと考えているようだ。
ハミルトンは最近さまざまな問題――例えば、気候変動問題やサステナビリティ(持続可能性)、そして厳格的菜食主義など――に関してかなり“進歩的”な発言をするようになっている。
ハミルトンは、そうした観点から見れば、化石燃料を使用せず、都市の中心部でレースが行われるフォーミュラEは魅力的だと認めている。
だが、フォーミュラEへの移籍を真剣に検討しているのかと質問されたハミルトンは、『Square Mile(スクエア・マイル)』誌に次のように答えている。
「そうなる可能性がある唯一の理由は、その方が道義的だからだよ。僕はサステナビリティのことをものすごく意識しているからね」
「そして、現時点での僕には気候変動改善の一端を担うのは難しいことなんだ。まだどこへ行くにも飛行機を使っているからね」
そう語ったハミルトンは、現時点ではF1をやめるつもりはないものの、そうした社会的活動にも何らかの形でかかわっていきたいとの考えを持っていると次のように続けた。
「僕は世界最高峰のモータースポーツでレースをしている。そして、近い将来にフォーミュラEが世界最高峰になるとは思えない。僕は世界最高レベルのスポーツにいたいんだ」
「そういうわけで、僕がフォーミュラEでレースをすることになるとは思わないけれど、自分が目立たないところで何かそうしたことにかかわることは想像できるよ」
35歳のハミルトンはそう語ると、次のように付け加えた。
「それらが象徴する考えや目指しているものを僕は好ましく思っているんだ」