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「ホンダF1エンジンはまだライバルと同じレベルには到達していない」とジャック・ビルヌーブ

2019年12月09日(月)18:09 pm

元F1ドライバーのジャック・ビルヌーブが、2020年もホンダF1エンジンにはあまり期待できるとは思えないと示唆した。

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レッドブルにとって、2020年シーズンが非常に重要なものとなるのは間違いない。ナンバー1ドライバーのマックス・フェルスタッペンの契約が来シーズンに満期を迎えることに加え、エンジンパートナーであるホンダが2022年以降もF1活動を継続するかどうかがまだ明らかになっていないためだ。

1997年のF1チャンピオンであるカナダ出身のビルヌーブは、レッドブルのF1マシンは「素晴らしい」と認めつつも、ルノーに替えて2019年から搭載したホンダエンジンに関しては疑問が残るとドイツの『motorsport-total.com』に次のように語っている。

「ホンダは同じレベルには達していないよ。なぜなら、彼らは1つのエンジンで7レースを戦うことができなかったからね」

ビルヌーブは、もしホンダが2019年シーズンを現在のF1エンジンルールに定められている年間許容数以内で戦おうとしていたならば「もっとパワーは小さかっただろう」と付け加えた。

F1エンジンルールにはPU(パワーユニット)と呼ばれるF1エンジンのコンポーネントにそれぞれ年間に使用できる数が定められており、2019年には主要コンポーネントであるICE(内燃機関)、TC(ターボ)、MGU-H(熱エネルギー回生システム)は3基まで、MGU-K(運動エネルギー回生システム)、ES(バッテリー)、CE(電子制御システム)はそれぞれ2基までと定められていた。

メルセデスのルイス・ハミルトンはこれらの規定数を1つも超えることなく今季通算6回目のF1ドライバーズタイトル獲得という快挙を達成している。

だが、ICEを例にあげれば、レッドブルは4基、そしてジュニアチームのトロロッソは7基と、ホンダが規定数を大きく超える数のエンジンコンポーネントを投入したのは事実だ。

しかし、フェルスタッペンはホンダがそれによってパフォーマンス向上を実現させたことで、2020年はシーズンスタート当初から戦えるエンジンを手にすることができる可能性が高まったと考えている。

フェルスタッペンは、今年はシーズン中盤からホンダエンジンが大きく改善されたことに言及しながら母国オランダの『Algemeen Dagblad(アルゲメン・ダグブラッド)』に次のように語った。

「ああいうことはもう起こらないよ。僕たちは夏やシーズン終盤にではなく、最初からその位置にいなくてはならないんだ。第1戦からね」

「ここにいる誰もがそのことはよく分かっているよ」

そう語ったフェルスタッペンだが、レッドブルはその「非常に重要なシーズン」にタイトルをとることは可能だと思うと次のように付け加えている。

「彼らは過去にもそれを証明してみせている。だから希望的観測などではないよ。だから僕はこのチームにいるんだ。それが簡単なことではないにしてもね」

2019年は3勝をあげたレッドブルだが、モータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、本当なら今年ももっといい結果が残せていたはずだと主張している。

「今年は本当の実力を示すことができなかったんだ」

母国オーストリアの『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』にそう語った76歳のマルコは次のように付け加えた。

「5勝は可能だったよ」

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