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【決勝レポート】ホンダ表彰台獲得ならずも3台がポイント獲得/F1メキシコGP

2019年10月28日(月)6:56 am

2019年F1第18戦メキシコGPが10月27日(日)、エルマノス・ロドリゲス・サーキット(1周4.304km)で3日目を迎え、現地時間13時10分(日本時間28日4時10分)から行われた決勝でメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。今季10勝目、通算83勝目。

●【決勝結果】2019年F1第18戦メキシコGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

71周で戦われるレースがスタートすると、ポールポジションを獲得しながらもグリッド降格ペナルティーによって4番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がハミルトンに並びかけていく。

ところがこの2人が接触してしまい、2台ともにコースオフ。ハミルトンはなんとか4番手にとどまったものの、フェルスタッペンは9番手にまで順位を下げてしまう。フェルスタッペンはすぐにトロロッソ・ホンダ勢をかわして7番手にまで順位を戻すが、ここでVSC(ヴァーチャルセーフティカー)が導入される。

VSCが解除されるとフェルスタッペンが4周目にバルテリ・ボッタス(メルセデス)をスタジアムセクションでオーバーテイクする。ところが、このときフェルスタッペンの右リアタイヤとボッタスのフロントウイングが接触。これでフェルスタッペンの右リアタイヤがバーストしてしまい、フェルスタッペンはほぼ1周を3輪走行で走ってピットに戻ることになってしまった。

フェルスタッペンはなんとかピットに戻ってハードタイヤに交換して最後尾でコースに復帰するが、この時点でトップから1分ほどの差がついてしまった。

10周目にはソフトタイヤでスタートし10番手を走行していたピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)がピットインし、ハードタイヤに交換。11周目には9番手に位置していたチームメートのダニール・クビアトも同様にハードタイヤに交換する。

14周目には8番手を走行していたマクラーレンのランド・ノリスもピットに戻ってハードタイヤに交換する。ところがこのとき左フロントタイヤがうまく装着できていなかったノリスはピットロード出口でマシンをストップ。メカニックたちがそれをピットまで押し戻して作業をやり直すという光景が展開される。ノリスはもちろんこれで最後尾に下がってしまう。

15周目にはハミルトンとフェルスタッペンの後退により3番手に順位を上げていたアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)がピットに戻り、ここでスタートタイヤと同じミディアムタイヤに交換。アルボンはここで2回ストップ作戦であることが明らかとなる。

すると次の周にはトップを走行していたシャルル・ルクレール(フェラーリ)もピットに向かい、アルボン同様ミディアムタイヤでつなぐ戦略をとった。ルクレールはカルロス・サインツ(マクラーレン)のピットインにより5番手に順位を上げていたアルボンの前4番手でコース復帰する。

これでコース上ではまだタイヤ交換を行っていないセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がトップ、2番手にハミルトン、3番手にボッタスが続く展開となる。フェラーリはルクレールが2回ストップ、ベッテルが1回ストップという戦略をとってきたようだ。

24周目にハミルトンがピットインし、ここでハードタイヤに交換。ハミルトンはアルボンの前でコース復帰を果たす。ハミルトンはうまくペースをコントロールし、この時点で2回ストップ作戦を選択したルクレールよりも前に出る可能性を高めていく。

37周目にはボッタスもハードタイヤに交換。ボッタスはやはり2回ストップ作戦をとったアルボンの6秒ほど後方でコース復帰を果たした。

その次の周に暫定トップの座にいたベッテルがピットに向かい、ハードタイヤに交換を行う。この時点でトップ3チームのドライバーは全員1回のタイヤ交換を行ったことになり、順位はルクレール、ハミルトン、アルボン、ベッテル、ボッタスとなった。

このうち、ルクレールとアルボンはもう一度タイヤ交換を行う必要があり、事実上の順位はハミルトン、ベッテル、ボッタスとなってしまった。

この間にいったん最後尾にまで落ちたフェルスタッペンがすでにトップ10圏内にまで順位を戻してきていた。フェルスタッペンは42周目には地元メキシコ出身のセルジオ・ペレス(レーシングポイント)をオーバーテイクして7番手に浮上する。

43周目にルクレールが2度目のピットインを行い、ハードタイヤに交換。ルクレールはこれでボッタスの後方に下がってしまう。そしてアルボンも44周目にピットイン。これで上位勢の順位は、ハミルトン、ベッテル、ボッタス、ルクレール、アルボンという並びに変わった。

51周目に13番グリッドからハードタイヤでスタートし6番手にまで順位を上げていたダニエル・リカルド(ルノー)がピットイン。リカルドはミディアムタイヤに交換し、これでフェルスタッペンが6番手に順位を上げた。

レースが終盤に入り、65周目を迎えたころにはクビアトが10番手、ガスリーが11番手に位置し、両者がもうひとつずつ順位を上げればホンダ勢4台すべてがポイント獲得できる状況が見えてくる。そしてクビアトは前を走るルノーのニコ・ヒュルケンベルグを追い上げていく。

レースはそのままファイナルラップを迎えるが、ここでヒュルケンベルグとそれを追い抜こうとしたクビアトが接触。ヒュルケンベルグはコース外に押し出される形となり、そこでマシンを止めてしまう。

結局、1回ストップ作戦でレースをうまくコントロールしたハミルトンが先頭でチェッカーを受け、またしてもレース戦略でフェラーリを逆転することに成功。2位はベッテル、3位ボッタスとなり、2回ストップ戦略をとったルクレールとアルボンはそれぞれ4位と5位でレースを終えることになった。

優勝も期待されたフェルスタッペンはメルセデス勢との接触により最後尾まで順位を落としたものの6位にまでばん回。トロロッソ・ホンダ勢もクビアトが9位、ガスリーが10位となり、ホンダ勢4台がすべてポイント圏内でのフィニッシュを果たしたかに思われた。

だが、レース後にヒュルケンベルグとクラッシュしたクビアトに10秒加算ペナルティーが科され、クビアトは11位に後退するという結果に終わっている。ガスリーはこれにより順位をひとつ上げて9位、ヒュルケンベルグが10位完走扱いとなっている。

なお、このレースでボッタスが3位に入ったことからハミルトンのドライバーズタイトル獲得決定は次戦以降に持ち越されることになった。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2位/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
3位/バルテリ・ボッタス(メルセデス)
4位/シャルル・ルクレール(フェラーリ)
5位/アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
6位/マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
7位/セルジオ・ペレス(レーシングポイント・メルセデス)
8位/ダニエル・リカルド(ルノー)
9位/ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)
10位/ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)

次戦2019年F1第19戦アメリカGPは11月1日(金)の現地時間11時(日本時間11月2日1時)にサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開幕。決勝は現地時間11月3日(日)の13時10分(日本時間4日4時10分)にスタートする。

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