今年7月にルノーF1の非常勤取締役に就任した元F1チャンピオンのアラン・プロストが、ニコ・ヒュルケンベルグとの契約を延長しなかったのは彼があまりにも悲観的で後ろ向きだからだと語った。
2017年にフォース・インディアからルノーへ移籍したドイツ人ドライバーのヒュルケンベルグだが、今季限りでそのシートを失うことになった。
そして、2020年にはヒュルケンベルグの後任として2017年から2年間フォース・インディアで走っていたフランス人ドライバーのエステバン・オコンがルノーでダニエル・リカルドの新たなチームメートを務めることになっている。
『Sky Italia(スカイ・イタリア)』から、どうしてヒュルケンベルグとの契約を更新しなかったのかと質問されたプロストは次のように答えた。
「我々は悲観的なドライバーは望んでいないんだ。それがオコンを選んだ理由だよ」
「彼(オコン)は1年浪人することになっても非常に士気が高いんだ。ニコはまったく前向きではないんだ。いくつかのことに関しては彼が正しいけれどね」
「しかし、我々は前を向き続けなくてはならないし、ドライバーが悲観的であることは我々にとってはいいことではないよ。特に困難なシーズンにあってはね」
確かに、ヒュルケンベルグが今季のルノーF1マシンに関して否定的なコメントをすることが多かったのは事実だ。
とは言え、プロストも2020年もまたルノーにとっては困難なシーズンになるだろうと考えている。
「正直に言おう。2021年にはレギュレーションが変わるから、我々が(現行マシンの)開発に力を入れ続けても意味はないんだ。2021年には高いレベルになれることを望んでいるよ」
そう語った64歳のプロストは次のように付け加えた。
「再びトップに立てるだけのいいクルマを開発するために、もっと大きな投資をしていくことになる」
一方、今季でルノーを離脱することが確実なヒュルケンベルグだが、2020年に向けてハースあるいはアルファロメオのシート獲得を狙っているものと考えられている。