かつてフェラーリの若手ドライバー育成プログラムである“アカデミー”の責任者を務めていたルカ・バルディセッリが、フェラーリはセバスチャン・ベッテルをシャルル・ルクレールのサポート役にした方がよいとの考えを示した。
レッドブル在籍時の2010年から2013年にかけて4年連続F1チャンピオンとなったベッテルだが、2015年に移籍したフェラーリではまだそのチャンスすらつかむことができていない。
昨年もシーズン前半はルイス・ハミルトン(メルセデス)をリードしていたものの、後半に入ると自らのミスもあって失速。最終的にはハミルトンに大差をつけられてしまった。そして今季はまだ1勝もできていないばかりか、最近では今年チームメートに迎えた21歳のシャルル・ルクレールにも勝てない状況が続いている。
バルディセッリは、イタリアのポッドキャスト『Pit-Talk』に次のように語った。
「私は、ベッテルは過大評価されているし、(ミハエル)シューマッハの後継者ではないと思っている」
「彼は多くのミスを犯してしまったし、自分自身を再発見する必要がある」
「それでも、彼が4度タイトルをとったドライバーであることも事実だ」
イタリアのメディアの中には、フェラーリはベッテルではなくルクレールをナンバー1ドライバーに据えるべきだと論じているところもある。
バルディセッリは、ルクレールを今後もっと成長させるために、ベッテルが果たすことができる役割もあるはずだと考えている。
「ルクレールが成長を続けてトップドライバーになるためには、彼をサポートし、助けてくれるチームメートが必要となるだろう」
そう語ったバルディセッリは次のように付け加えた。
「そういう視点に立てば、ベッテルはハイレベルなチームメートになれるだけの経験を持っていると思うよ」