レッドブル・ホンダのピエール・ガスリーは、先週末に行われたF1イギリスGPでパフォーマンス向上のきっかけをつかんだようだ。
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レッドブルのホームレースだった今季のF1第9戦オーストリアGPではマックス・フェルスタッペンが今季初のトップチェッカーを受けた。
その一方で、シーズン序盤から波に乗ることができずにフェルスタッペンに大きな差を付けられていたガスリーは、オーストリアでもトップ3チームのドライバーとしての最低限の義務(6位以内)を果たせず、予選9番手、決勝7位という結果に終わってしまった。
レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、ガスリーのパフォーマンスは「受け入れられない」と語り、ガスリーが早ければ今季中にもレッドブルのシートを追われるのではないかとの推測がさらに強くささやかれるようになっていた。
しかし、ガスリーはイギリスGPの舞台となったシルバーストン・サーキットで行われた金曜フリー走行1回目で自身初となるトップで終えると、続く2回のフリー走行でもフェルスタッペンを上回るペースを発揮。
予選こそフェルスタッペンに次ぐ5番手だったものの、決勝ではフェルスタッペンにベッテルに追突されるという不運があったこともあって今季最上位となる4位フィニッシュを達成している。
「僕たちはオーストリアのあとで何度も会議を行ったんだ。何が起きたのかを理解するためにね」
そう語ったガスリーは次のように続けた。
「大きな問題は何もなく、ただ多くの小さな問題が重なっていただけだった。幸運なことに、僕たちはここ(シルバーストン)で大きく前進することができた」
「今シーズン最高の結果を残せたし、フェラーリともいくつかいいバトルができた。表彰台に上るにはもっと何かが必要だけれど、自分のレースには満足できているよ」
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、ガスリーはイギリスで不振から脱却するためのきっかけをつかむことができたと考えているようだ。
「彼は週末を通じて完璧な仕事をしたよ。オーストリアでのことはオーストリアに置いてきたんだ」
微笑みを浮かべながらそう語ったホーナーは次のように付け加えた。
「シルバーストンに到着するやいなや、彼はチームメートが何をしているかなど気にせずに自分の仕事に集中していたよ。彼はすごくいいパフォーマンスを示したと私は思っているよ」