レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、マックス・フェルスタッペンは昨年から大きく成長したと語った。
■きっかけは2018年のモナコGP
ホーナーは、そのきっかけとなったのは2018年のF1第6戦モナコGPだったと考えている。
このレースではチームメートのダニエル・リカルド(現ルノー)が安定した速さを見せ、見事にポール・トゥ・ウィンを達成。一方フェルスタッペンはフリー走行3回目でクラッシュを演じてしまい、予選に出走することができず、最後尾グリッドからのスタートとなっていた。
それでも、決勝では抜きどころのないモナコで9位にまで順位を上げてみせたフェルスタッペンだったが、悔しさが残るレースだったことは間違いないだろう。
ホーナーはそのときのことを振り返りながら次のように語った。
「多分、あれは彼のキャリアの中でも最低の週末だっただろうね」
「私が思うに、彼はあのレースの後、真剣に考えたんだ。あれ以来、彼はすごくギアを上げ、クルマに乗ったときは常に素晴らしい力を示すようになったよ」
■リーダーの役割を務めるフェルスタッペン
ホーナーは、今年のフェルスタッペンは「ずば抜けている」と続け、次のように付け加えている。
「彼はある面においては期待以上のことを達成したし、非常に円熟味を帯びてきた。開発に関しては彼がチームをリードしていると言えるよ。彼も楽しみながらその役割に取り組んでいると私は思っている」
■人間としても成長したとフェルスタッペン
ホーナーが指摘したように、フェルスタッペン自身も自分が成長したと感じているようだ。まだ21歳と若いフェルスタッペンだが、今年はすでに5年目のF1シーズンを迎えている。
「僕は成長したよ。それは本当だ。そしてそれは昨年の事故だけがきっかけとなったわけじゃないよ。僕の普通の生活においても同じさ」
カナダの『La Presse(プレス)』にそう語ったフェルスタッペンは次のように続けた。
「僕は年齢を重ねているし、さらに経験も積んできている。だけど、成長を遂げるには時々ミスを犯すことも必要だというのも真実だよ。それが僕が経験してきたことさ」
■ホンダとともに優勝を目指す
フェルスタッペンは、ホンダエンジンが力強くなり始めていることは「驚きではない」とし、レッドブルF1マシンも今後改善が進んでいくはずだと考えている。
「フェラーリとメルセデスがまだ優位に立っている。だけど僕たちもレースごとに近づいている。僕は今シーズンはしばしば競争力を発揮できるだろうと思っているよ」
そう語ったフェルスタッペンは、次のように付け加えた。
「もちろん目指すのは勝利さ。そうすればチームの全員にとって、そして勝利するためにものすごく懸命に取り組んでいるホンダの人たちにとって素晴らしいご褒美になるだろうね」