F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が2019年シーズンに向けてPU(パワーユニット)と呼ばれる現行F1エンジンの“グレーゾーン”をなくすための手を打っていたことが明らかとなった。
2014年から導入された現在のPUは、内燃機関に熱エネルギー回生システムと運動エネルギー回生システムが組み合わされたハイブリッド方式エンジンであり、非常に高度かつ複雑なテクノロジーが盛り込まれたものとなっている。
その複雑さゆえ、これまでのエンジンレギュレーションにはさまざまな抜け穴が存在しうる「グレーゾーン」があると指摘されていた。
だが、FIAはすでにそのグレーゾーン解消に向けて動いていたようだ。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、ある匿名のエンジン担当エンジニアが次のように語ったと報じている。
「我々はエンジンに関して、これまで以上に詳細な技術指示を(FIAから)受け取っていた」
F1競技委員長として知られるFIAのチャーリー・ホワイティングもこれを認め、次のように語っている。
「我々は、理論的にエンジンメーカーたちが(ルールの趣旨から)逸脱する可能性のあるすべてのエリアに関して、より厳しく臨んだよ」
これにより、先行するメルセデスやフェラーリと、ルノーやホンダとの差が縮まる可能性が高まる事になりそうだ。