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いまだに鳴り止まぬフェラーリ内部の不協和音

2018年12月12日(水)11:46 am

2018年のF1シーズンもすでに終わったが、いまだにフェラーリ内部に不協和音が鳴り響き続けているのは間違いないようだ。

今シーズン序盤は宿敵メルセデスと互角以上の戦いを見せていたフェラーリだったが、7月に前会長のセルジオ・マルキオンネが亡くなると、それ以降チーム力が下降線を描き始めた。そして、セバスチャン・ベッテルのミスやチームの戦略ミスなども重なり、結局タイトルには手が届かなかった。

F1関係者の中には、求心力を持っていたマルキオンネがいなくなったことにより、チーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネと技術最高責任者のマッティア・ビノットの亀裂が深まったことがフェラーリ失速の大きな原因となったのだと考えている者もいる。

■シーズン後に首脳会議開催を求めたビノット

そして、イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は、この問題はいまだに尾を引いていると次のように報じている。

「アブダビ(最終戦)の数日後、ビノットは今後どう進めていけばよいかを確認するために上司たちに会議を開くことを求めていた」

■ベッテルとの関係も悪化していた?

伝えられるところによれば、ビノットはアリバベーネだけでなくベッテルとの関係も悪化状態にあったのだという。

実際のところ、ベッテルは次のように語り、2018年のフェラーリF1マシンには世間で言われているほどの力はなかったと主張している。

「この1年全体を世界的視野に立って見てみれば、僕たちは(メルセデスには)まだ遠く及ばない位置にいたと思う」

■ビノットにはライバルチームたちからのオファーも

『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は、ビノットは「多くのチームからオファーを受けているものの、彼は(フェラーリに)とどまって、まだ達成できていない仕事を続けることを望んでいる」とし、次のように付け加えている。

「そうするために、彼は自身の役割を保護し、環境を落ち着かせることを保証するよう求めている」

■問われるフェラーリ新会長の手腕

こうしたことを受け、マルキオンネの後任としてフェラーリの会長職に就いたジョン・エルカーンも事態の収拾に乗り出したようだ。

「最近、彼(エルカーン)はマラネロ(フェラーリ本部)を訪れる頻度を増やしている」

そう報じた『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は次のように付け加えている。

「彼はこれまで公の場に姿を見せるのはまれであり、チーム組織を引き継いだもののここ数か月の間何も手をつけていなかった。だが、今の彼には(チームの)落ち着きと強さを取り戻すことが求められている」

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