ヨーロッパラウンド初戦となったMotoGP第4戦スペインGP決勝は、予選5番手から好スタートを切ってトップグループに加わり、8周目にトップに浮上したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、前戦アメリカズGPからの連勝を達成、総合でも首位に浮上した。
■マルケス、地元で優勝!
今大会はライダー同士のタイム差が接近。フリー走行では、トップから1秒差以内に15台という厳しい戦いとなった。決勝では、前半はホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)らとマルケスの4人がトップグループを形成。そのあと、マルケスが首位に浮上したが、4台の接近戦は続いた。
しかし、後半に入るとマルケスがペースアップ。後方の3台をジリジリと引き離し、独走態勢に持ち込むことに成功。そして18周目には、2位争いの3台がバックストレートへの進入でクロス状態になり、3台とも転倒リタイアするというハプニングが発生。これで勝利を確信したマルケスは、ややペースを落として悠々のクルージングを見せ、25周のレースで、最終的に2位のヨハン・ザルコ(ヤマハ)に約5秒の大量リードを築いて勝利を決めた。
これでマルケスは、スペインGPでは14年大会以来、4年ぶり2回目の優勝。最高峰クラスにスイッチした13年から6年連続で表彰台に立ち、地元ファンの期待に応えた。Hondaは、今回の結果を入れてヘレスでは通算22勝目。Repsol Honda Teamとしては、ホームであるスペインGPで、06年から13年連続で表彰台を獲得した。
■ペドロサ、危険なアクシデントで転倒リタイア
予選2番手からトップグループに加わり、後半、ドヴィツィオーゾとロレンソのドゥカティ勢と2位争いを繰り広げたペドロサは、18周目の6コーナーで転倒リタイアに終わった。
その原因は、先行するロレンソをブレーキングで抜こうとしたドヴィツィオーゾがミスし、そのドヴィツィオーゾをクロスラインでパスしたロレンソが後方から通常ラインで走ってきたペドロサに接触したことで、結果、ペドロサはハイサイド状態になり、マシンから大きく放り出されるという危険なアクシデントが発生してしまった。
■クラッチローは2度の転倒でリタイア
今季初ポールポジションから挑んだカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、オーピニングラップを5番手で通過。そのあと4番手に浮上しましたが、8周目の1コーナーでスリップダウン。マシンを起こし再スタートを切りますが、17周目に2度目の転倒を喫し、リタイアとなりました。
■ルーキーのモルビデリと中上、完走
ルーキー勢は、15番グリッドから決勝に挑んだフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)がオープニングラップ12番手から快調にラップを刻み、今季ベストリザルトの9位でフィニッシュした。
予選14番手の中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、オープニングラップ16番手から4台による11位争いを繰り広げて12位でフィニッシュ。3戦連続のポイント獲得を果たした。
予選18番手のトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、17番手を走行していた12周目に転倒、リタイアに終わった。