ヨーロッパラウンド初戦となったMotoGP第4戦スペインGP決勝、予選2番手からトップグループに加わり、後半、ドヴィツィオーゾとロレンソのドゥカティ勢と2位争いを繰り広げたペドロサは、18周目の6コーナーで転倒リタイアに終わった。
その原因は、先行するロレンソをブレーキングで抜こうとしたドヴィツィオーゾがミスし、そのドヴィツィオーゾをクロスラインでパスしたロレンソが後方から通常ラインで走ってきたペドロサに接触したことで、結果、ペドロサはハイサイド状態になり、マシンから大きく放り出されるという危険なアクシデントが発生してしまった。
■ダニ・ペドロサ(MotoGP リタイア)
「右のお尻がとても痛く、とても腫れています。明日、どうなっているか様子を見て、テストを走れるかどうか判断したいです。
今日の結果はとても残念です。とても気持ちよく乗れていたし、いいペースをキープすることができました。しかし、今日はアクセレーションが完ぺきではなく、前のライダーを抜くのが簡単ではありませんでした。そのため、ドビとホルヘについていってタイヤを温存し、相手のミスなど、終盤に向けて勝負するチャンスを待っていたのですが、前を走る2人がミスをしてワイドラインになりました。
自分は通常のラインを走っていましたが、次の瞬間、突然接触して大きくマシンから放り出されました。3人ともに転倒しました。とても悲しく、残念でした。我々3人はすばらしいレースをしていました。3人ともにいいライディングをしていたし、こんな結果に終わるとは思いませんでした」
■もっとも失望したのはレースディレクションの判断
「しかし、もっとも悲しく、そして自分を失望させたのは、レースディレクションが今回の事故の状況をきちんと理解していないことです。そのため、レースディレクションに行って、今回のようなケースでは、どうジャッジするのか聞いてみました。
通常のラインを走っている選手も、ミスをして通常のラインに戻ってきた選手も、どっちも正しいと言われましたが、このようなケースではどっちが悪いのですか?という質問には、なにも答えてくれませんでした。
今回の判定に納得できなければ、自分はホルヘに対してアピールするしかないのですが、自分はホルヘにペナルティーを与えたいわけではありません。ただ、何が正しいのかということ。そして今日起きたことを彼らに正しく理解してもらいたいと思っただけのことです」。