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「ホンダの悪口を言わなければアロンソは爆発していた」とエリック・ブーリエ

2018年02月06日(火)5:15 am

マクラーレンのエリック・ブーリエ(レーシングディレクター)が、政治的な動きをすることが多いと言われるフェルナンド・アロンソを擁護した。

アロンソは2018年にはF1とWEC(世界耐久選手権)をかけもちで戦うことが明らかとなっている。

■アロンソのWEC参戦はF1で勝てぬことの「はけ口」?
もともと世界3大自動車レースと言われるF1モナコGP、インディ500マイルレース、ル・マン24時間レースすべてを制覇し“3冠”を達成することを目標にかかげているアロンソだが、現時点では日程が重なる日本でのWECレースのみ欠場となると見られているものの、残りのレースすべてで走るというのは少し無謀だとの考えを持つ者も少なくない。

アロンソがル・マン24時間レースだけでなくそのほかのWECレースにも出走することを決めたのは、F1で勝てない状況に置かれているがためにその“はけ口”が必要だからではないかと考えている者もいるようだ。

■できるだけ多く走りたいと思うのがドライバー

そのことについての質問を受けたブーリエはフランスの『L’Equipe(レキップ)』に次のように答えた。

「それははけ口などではないよ」

「我々はコストを削減するためにドライビングがどんどん減らされているスポーツをやっている。だが、ドライバーたちは、たとえほかのカテゴリーであっても、ドライブする機会が多ければそれだけ熟練度を維持できることが分かっているんだ」

「ボスとして、私はこういう議論は歓迎だね。それに、常にレースをしている状況であれば、誘惑も減るだろうし、気が散ることも少なくなるからね」

■アロンソがかけるプレッシャーは前向きなもの

だが、アロンソに関しては、時として政治的な動きをするなど、チームにとっては扱いづらいドライバーだという評判があるのも事実だ。

実際にマクラーレンでもそうしたことを感じているかと質問されたブーリエは次のように答えた。

「まったくそういうことはないよ」

「フェルナンドはファイターだし、どんなチャンピオンも決して満足することなく、より多くを望むものなんだ。それは前向きなプレッシャーだよ」

■アロンソのホンダ批判も当然のことだった

しかし、F1関係者の中には、アロンソは往々にしてやり過ぎることが多いと考えている者もいる。例えば、昨年まではチーム無線を通じて何度もホンダエンジンに対する不満を口にしていたアロンソに対して、レッドブル首脳のヘルムート・マルコなどは「ホンダエンジンを悪くみせようとあらゆることをしていた」と批判したことが報じられている。

だが、これについてブーリエは次のようにアロンソを擁護した。

「もし彼がイライラを発散させなければ、彼は爆発していただろうね」

「我々が語っているのはミハエル・シューマッハと戦って2回F1タイトルをとったドライバーなんだ。その彼は3年間にわたってトップを争うことすらできない状況に耐えるしかなかったのだからね」

そう語ったブーリエは次のように付け加えた。

「さらに悪いことに、エンジンがうまく働いてくれなければタイヤやブレーキに熱を入れることもできないし、燃料をたくさん使うことになるからアクセルペダルを緩める必要も出てくる。彼のようなレベルのドライバーがこうした事実を受け入れるのは難しいことだよ」

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