フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)がホンダに対する不満を噴出させている。
●アロンソ「マクラーレンのクルマには戦闘力がある。問題はホンダだけ」
今季まだ1ポイントも獲得することができていないマクラーレン・ホンダだが、先週末にモントリオールで行われたF1カナダGP決勝でもポイント圏内で走行していたアロンソがあと残り3周というところでホンダエンジンのトラブルによってリタイアに終わってしまった。
■今の気持ちを表せる言葉はないとブーリエ
レース後、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは次のように落胆のコメントを行った。
「我々がどれだけの失望、不満、悲しみを抱いているかを言い表す言葉を見つけるのは困難だ」
■メカニックたちがかわいそうだとアロンソ
自身通算3度目のF1タイトル獲得が実現できるプロジェクトだと信じて2015年にフェラーリからマクラーレン・ホンダへと移籍したアロンソだが、カナダGPをまたもリタイアで終えたあとで次のように不満をあらわにした。
「16年やってきて、ポイントを取ろうが取るまいが僕の人生は変わらない。だけどポイントが取れるようにしていく必要がある。メカニックたちは休みなく多くのエンジンを交換し続けているんだからね」
■ホンダの改善情報など何もない
当初ホンダではカナダに改良型パワーユニットを持ち込む予定にしていた。しかしその新型ユニットの投入も遅れており、次戦アゼルバイジャンGP(25日決勝)でもそれが登場するかどうかは不透明な状態であり、アロンソの辞書からはすでに「忍耐」という語は完全に消えてしまっているようだ。
「改良版エンジンに関しては、僕は情報を持っていないよ。僕はホンダで働いているわけじゃないし、エンジン設計者でもないんだからね」
母国スペインのテレビ局『Movistar(モビスター)』にそう語ったアロンソは、スイスの『Blick(ブリック)』にも次のように語っている。
「もちろん僕は不満を抱えているよ。でも、今回はとりわけマクラーレンのためにそうなんだ。彼らは常に僕に最高のクルマを与えてくれている。だけど、ストレートではみんなに攻撃されてしまうんだからね」