バルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)が、自分の穏やかな性格がチームメートのルイス・ハミルトンとの戦いにおいて有利に働くのではないかとの見方を否定した。
●【TV】F1はいよいよヨーロッパへ・・・F1スペインGP放送時間/フジテレビNEXT
■ナンバー2との見方をくつがえしたボッタス
ボッタスは、2016年シーズン終了後に初のF1チャンピオンとなったニコ・ロズベルグが突然F1を引退したことから、その後任として急きょウィリアムズから引き抜かれる形でハミルトンのチームメートに迎え入れられていた。
だが、メディアやF1関係者の大方の見方は、ボッタスがハミルトンと互角に争うことは無理だろうというものだった。事実、メルセデスAMGもボッタスとは2017年の1年契約しか結んでおらず、周囲もボッタスは事実上のナンバー2ドライバーという位置付けだとの認識をしていた。
しかし、ボッタスは第3戦バーレーンGPでハミルトンをおさえて初ポールポジションを獲得。続く第4戦ロシアGPではすべてのセッションでハミルトンを上回り、決勝でもスタートで2台のフェラーリを抜き去ってそのまま先頭でチェッカーを受ける快走を見せた。
ドイツ出身の元F1ドライバーであるハンス・ヨアヒム・シュトゥックは、テレビ局『Sport1(シュポルト1)』に次のように語った。
「私はボッタスを称賛しなくてはならない。彼は私が考えていたよりもいいね」
■物静かなボッタスのほうがハミルトンより有利?
F1関係者の中には、まるでロックスターのようなイメージや取り組み方で知られるハミルトンとは対照的に、フィンランド人特有とも言える穏やかで落ち着いた性格をしていることがボッタスにとって有利に働くのではないかと考えている者もいる。
だが、ボッタス本人はF1スペインGP(14日決勝)を控えたバルセロナで、スペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』に次のように語った。
「物静かだからって、それが有利になるとは思わないよ」
「誰もが自分が感じるように行動すべきなんだ。確かに僕は口数も少ないし、穏やかな人間だよ。そして自分のプライバシーを大事にしたいと思っている。でも誰にだって自分のスタイルがあるものさ」
■1勝したからといって自分は何も変わらない
だが、ボッタスが落ち着いて冷静な人間であることは間違いないようだ。ボッタスはロシアで初優勝を飾ったからといって、それでさらにやる気が強まったというようなことはないと次のように語った。
「さらに多くのレースに勝つために今以上のやる気なんて必要ないと思っているんだ。このクルマを運転し、このブランドを背負うことが、僕にとってはすでに目標達成に向けて十分なやる気となっているからね」