ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが、今季の2人のドライバーは現状で考えうる最高の組み合わせだと語った。
2016年にF1参戦を開始し、今季2年目を迎えるハースだが、昨年ドライバーを務めていたエステバン・グティエレスに代え、今季はルノーから移籍してきたケビン・マグヌッセンをロマン・グロージャンのチームメートに据えている。
■開幕戦では明暗分かれたグロージャンとマグヌッセン
だが、メルボルンで先週末に行われた今季のF1開幕戦オーストラリアGPではこの2人に大きな差が生じてしまっている。
グロージャンが予選で6番手となる好走を見せたのに対し、マグヌッセンは17番手にとどまってしまった。さらに決勝でも、マグヌッセンの方はスタート直後にザウバーのマーカス・エリクソンと接触し、クルマにダメージを負ってしまっていた。その後は本人いわく「テスト走行」を続けていたマグヌッセンだが、結局46周でリタイアとなった。
一方のグロージャンはひとつ順位を下げたもののポイント圏内の7番手を走行していた。ところが、突然パワーが失われるというトラブルが発生し、結局は13周でリタイアとなってしまった。
結果としては2人ともリタイアに終わった今季の開幕戦だったが、パフォーマンス面に関しては、グロージャンとマグヌッセンの間に大きな違いが見えたのも事実だ。
■ラインアップとしては最高だとシュタイナー
だが、シュタイナーはマグヌッセンの母国デンマークの『Ekstra Bladet(エクストラ・ブラデ)』紙に次のように語った。
「私は、今の我々の位置からすれば、最高のドライバーをそろえられたと感じているよ」
「我々には2人の非常に優れたドライバーがいる。人物的にも優れているし、いいレーサーだ。今後は自分たちのクルマがどれほどのものなのか、そしてその力をどれほど引き出せるかということを考える必要があるだけだ」
シュタイナーはさらに、スイスとフランス両国の国籍を持つグロージャンと、デンマーク出身のマグヌッセンは相性的に悪くはないと次のように続けた。
「誰もがグロージャンがすごく感情的であることを知っている。無線交信を聞けばそれは誰にでも分かることだ。ケビンの方はそれほど感情的になることはない。彼はスカンジナビア出身だし、彼らの個性もすごく違う」
「だが、私は彼らの組み合わせには何の問題もないと思っている。私が期待しているのは、彼らがお互いに刺激し合うことだ」
■マグヌッセンに期待するチームオーナー
オーストラリアGPではマグヌッセンがミスを犯したものの、ハースのチームオーナーであるジーン・ハースも今年のドライバーラインアップには満足していると次のように語った。
「彼らは興味深い組み合わせだね。予選がそれを示したよ」
「ケビンは本当にいいラップを決めたかったんだ。そしてそのためにクルマを懸命にプッシュしていた」
「我々にも彼がどれくらい速かったのかは分からない。彼はミスを犯してしまったからね」
そう語ったハースは、次のように付け加えた。
「だが、私はグロージャンはプレッシャーを受ける必要があると思っているし、ケビンにはそれができるとも思っているよ」