前フェラーリ技術トップがメルセデスAMGで始動
今季2回目となるF1シーズン前テストが行われているバルセロナのパドックに、メルセデスAMGのチームウエアをまとったジェームス・アリソンが姿を見せている。
2013年にロータスからフェラーリへと移籍しテクニカルディレクターを務めていたアリソンだが、昨年初旬に妻が亡くなったことに加え、チーム首脳部との関係が悪化したこともあり2016年7月に正式にフェラーリを離脱。
そして迎えた今季、すでに離脱したパディ・ロウの後任としてメルセデスAMGのテクニカルディレクターに就任することが明らかとなっていた。
■ずっと前からアリソンが欲しかったとヴォルフ
メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフは、アリソンの加入に関してイタリアの『Corriere della Sera（コリエーレ・デラ・セラ）』に次のように語った。
「彼の技術と人柄はこのチームに完ぺきに合致するものだ」
「我々はおなじ精神を分かち合っている。かなり前から、我々のような組織には彼がぴったりの人材だと考えていたんだ。だが、そのときは彼を獲得できる状態ではなかった」
「彼は、家族に起きた悲劇や、フェラーリがセルジオ・マルキオンネ会長の期待に沿えなかったという厳しい時期をへてここへやってきた。だが、彼は非常にやる気に満ちているし、我々としても彼が新たなページをめくる手伝いをすることになる」
■どこが最強ライバルとなるかはまだ分からない
一方で、アリソンが抜けたフェラーリは今季のシーズン前テストでパフォーマンスを大きく改善してきているように見える。
ヴォルフもそれは事実だと認め、次のように続けた。
「その通りだ。どこが我々にとって最強のライバルとなるかはまだ分からないがね。しかしフェラーリは非常に速いということを示している」
「レッドブルに関してはまだ判断するのは難しいが、いずれ彼らも台頭してくるだろう」とヴォルフは付け加えた。
