2015年にマノー・マルシャのドライバーを務めていたスペイン人ドライバーのロベルト・メリーが、バルテリ・ボッタスのほうが2016年のF1チャンピオンとなったニコ・ロズベルグよりも才能では上だと主張した。
ボッタスは19歳だった2008年にフォーミュラ・ルノー2.0ユーロカップで年間チャンピオンとなったが、そのときのライバルには現在レッドブルで活躍するダニエル・リカルドやメリーがいた。
そのメリーは、今年メルセデスに移籍したボッタスは、チームメートのルイス・ハミルトンを必死にさせるほどの強さを見せるだろうと考えている。
■ボッタスはメルセデスで才能を発揮するはず
「ボッタスはロズベルグ以上の才能を持っていると確信しているよ」
先週、母国スペインのラジオ局『Cadena Cope(カデナ・コペ)』にそう語ったメリーは、次のように付け加えた。
「ロズベルグはタイトルを勝ち取ったし、努力家だ。だけど僕はボッタスのほうが持って生まれた才能は大きいと思っている。彼はハミルトンと戦えるはずさ」
メリーはさらに、メルセデスAMGはボッタスにとっては力を発揮しやすいチームとなるはずだと次のように続けた。
「そういうふうには見えないかもしれないけれど、(メルセデスAMGは)彼(ボッタス)の家みたいなものなんだ」
「彼はすでにF3のときにメルセデスで走ったことがあるし、これまでトト・ヴォルフ(メルセデスAMG/ビジネス担当エグゼクティブディレクター)がマネジャーを務めていたんだからね」
■ここ2年ほど思うような活躍ができなかった理由は?
だが、ボッタスに関しては、ウィリアムズ時代にすでに峠を越えたドライバーだと見なされているチームメートのフェリペ・マッサに対し期待されたほどの大きな差をつけることができなかったことで、メルセデスAMGに移籍してもハミルトンとの戦いにはかなり苦戦するのではないかと考えている者も少なくない。
こうした見方に対し、メリーは次のように主張した。
「彼の2014年シーズンはすごくよかったと思う」
「恐らく(2015年から2016年にかけては)、毎年少しずつよくなるはずのクルマが、実際には少し悪くなっていて、それがドライバーの彼に影響を及ぼしたんだと思うよ」
■ボッタス起用の背後にはヴォルフの思惑?
ボッタスの能力を高く評価したメリーだが、実際のところメルセデスAMGが自分たちの育成ドライバーであるパスカル・ウェーレイン(2017年はザウバーに移籍)を昇格させるのではなく、ボッタスをウィリアムズから引き抜いたことには驚いたようだ。
「多分、それはトト・ヴォルフが彼のマネジャーだったせいだと思うよ。特にボッタスはパスカル・ウェーレインとは違ってメルセデスのプログラムに100%所属していたわけじゃないことを考えればね」
そう語ったメリーは、次のように締めくくっている。
「僕個人としては、彼ら(メルセデスAMG)はウェーレインを起用すると思っていたよ。僕から見れば、(ボッタス起用は)メルセデスのプログラムと言うよりはトト・ヴォルフのプログラムのように思えるね」