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ロズベルグが語った「F1を辞める理由」

2016年12月09日(金)5:33 am

ニコ・ロズベルグが、念願のF1タイトルを手にしたのを機にF1から引退することを決めた理由について語った。

●ベルガーがロズベルグを批判したラウダに喝!「あなたのほうがひどかった」

ロズベルグは2016年のF1最終戦アブダビGP決勝で2位チェッカーを受け、それまでのポイントリードを生かしてついに念願のF1ドライバーズタイトルを獲得した。だが、そのわずか5日後に突然今季限りでF1を引退すると発表。その衝撃的ニュースが世界中を駆け巡ることとなった。

メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、ロズベルグがあまりにも勝手に突然引退を発表したことで自分たちがまるで「間抜け」なチームに見えてしまうと批判を行っていた。

■ラウダは何か誤解しているとロズベルグ

だが、ロズベルグはドイツの『Die Zeit(ディー・ツァイト)』紙に次のように語った。

「彼がどういうつもりでそう言ったのか理解できないよ。彼は何か誤解をしていたに違いない」

「もし、僕だけの問題であったとしたなら、むしろ引退発表はクリスマスまで待ちたかったところさ。だけど、僕はチームに対してそういうまねをしたくなかったんだ」

ロズベルグは、F1では純粋に自分だけのことを考える余地などほとんどないと語りつつ、「だけど、僕の人生は僕のものなんだ」と付け加えた。

■もしタイトルがとれなかったら来年も続けていたはず

ロズベルグは、F1チャンピオンになれたからこそF1を引退することを決めたのだと語り、もしも今年その夢をかなえることができなかったとしたら、2017年も再びそれに挑戦していたはずだと主張している。

「奇妙な感じだったよ。辞めるという考えがやる気につながっていたんだからね。同時に、あまりそのことを考えるわけにはいかなかったんだ。そうでないと、僕は集中力を失っていただろうね」

ロズベルグは今季のタイトル争いのストレスは本当に強いものだったと語り、プレッシャーのせいで夜もあまり眠れなかったと明かしている。

■ハミルトンに勝つために禅にも取り組んだ

さらに、ロズベルグは2014年から続いたチームメートのルイス・ハミルトンとのタイトル争いについて『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように語った。

「ルイスと同じクルマで戦って2度も負けたのはすごく悔しかったし、むかついたよ」

「何度も何度も反撃しなくてはならなかった。彼を打ち負かすのは本当に疲れることなんだ。体力的にもすり減るけれど、何よりも精神面においてね」

「僕はメンタルトレーニングをやっていたし、瞑想(めいそう)も始めていた。日本ではレースの前に禅師と会っていたよ。僕はすべてを次のレベルに引き上げていたんだ」

「昨年の冬は、僕は2台のゴーカートを買って、14歳のときにカートの世界選手権で戦っていたときと同じくらい、とにかく走り回ったんだ。そして、なぜルイスが僕に何度も勝つのかを分析したよ。そして、僕にはもっとリスクを負う必要があるということが分かったんだ」

■これ以上追い求める目標はない

「今、僕は自分の目標に手が届いた。確かに、僕はレースを続けてそのタイトル防衛に臨むこともできただろう。だけど、何のために?」

「より多くを望むことは簡単さ。だけど、人間として自分自身を失わないように気を付けることも必要なんだ。僕にとってはこのタイトル以上のものは何もないのさ。僕はこれが欲しかった。そしてそれを手に入れたんだ」

「まるでエベレスト登頂に成功したような気分だよ。僕はその頂上に立っているし、ここより高いところなんてほかにはないんだ」

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