2017年から幅が広くなる新しいタイヤをテストしたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は、タイヤのグリップはまだ現在と「同等」か「少しいい程度」だと語った。
F1は2017年から車両規格を変更し、3~5秒のスピードアップを目指している。そのために重要となるのが、タイヤのグリップ向上だ。
F1にタイヤを供給するピレリは、フェラーリ、メルセデスAMG、レッドブルの3チームの協力を得て、来年から使用するタイヤのテストを行い、開発を進めている。
■2回テストしたベッテルの評価
このテストをすでに2回行っているベッテルは、F1マレーシアGP(2日決勝)を前に次のように語った。スペインの『Marca(マルカ)』が伝えている。
「(2017年の)タイヤは、グリップに関しては今のものとほぼ同等だ」
「たぶん少しいい程度だね。でも、(テストで)使っているクルマも、2017年の状況を完全に再現してはいないと思う」
テストでは2015年のF1カーをモディファイして使用しているが、来年は大幅なダウンフォース増加が見込まれており、3チームが用意したテストカーのダウンフォースはまだ足りないとピレリも認めている。
■改良に期待するベッテル
来年のタイヤテストは今後も続き、最後のテストは今季最終戦のアブダビGP(11月27日決勝)後に行われる。
「ピレリはまだ始めたばかりだし、変更すべき点はたくさん残っていると思う。だから、アブダビでどんなものになっているか、すごく興味があるよ。その頃には来年のタイヤに一番近いものになっているんじゃないかな」とベッテルは話している。