マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエが、2017年から導入される新たなF1技術ルールにより、コース上のオーバーテイクが減ることになるだろうとの見方に反論した。
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■ダウンフォース増大によるオーバーテイク減少を懸念する声
2017年から、現在よりも幅の広いシャシーやより大きなウイングが導入されることになっている。だが、メルセデスAMGはこの案に反対であると表明していた。その理由は、それらの変更によってクルマのダウンフォースがさらに大きくなることで現在よりもオーバーテイクが難しくなってしまい、ひいてはレースの面白さをうばうことにつながるだろうというものだった。
だが、ブーリエはこの件に関してスペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に次のように語った。
「ライバルチームがメディアを通じて行ったいくつかのコメントには賛成しかねるよ」
■オーバーテイクが増える要素もあるとブーリエ
ブーリエは、新しい技術ルールによるクルマはダウンフォースが強まるものの、より幅の広いタイヤを装着することで「メカニカル・グリップ」も増すことになると主張し、次のように続けた。
「だから、オーバーテイクの回数に影響が及ぶことはないはずだ」
「加えて、フロアとディフューザーによるダウンフォースが増えることで、フロントウイングの影響力は下がることになる。これによってもっと追い抜きがしやすくなるはずなんだ」
2017年に導入されるシャシーに関するルールは、基本的にはマクラーレンが提案したコンセプトをベースにしたものだと伝えられている。