2015年のチャンピオンはメルセデスAMGのルイス・ハミルトンに決定したが、残り3戦もトップ3人の争いは続きそうだ。
現在、ハミルトンに次ぐ2位はフェラーリのセバスチャン・ベッテルで、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグが4ポイント差で追っている。
■年間2位を目指すとベッテル
ベッテルはメキシコGP(11月1日決勝)を前に、今後は年間2位を目指すと明言した。
「ニコを倒したい。まずはそれが僕の目標だ」と『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』に話している。
フェラーリのキミ・ライコネンは、チームメートのベッテルを援護すると話しているが、ハミルトンは違うようだ。
「チームから彼(ロズベルグ)をサポートするよう頼まれてはいない。僕はレースで勝つためにここにいるんだ」とハミルトン。
ロズベルグも、ハミルトンからの援護を期待してはいない。
「いや、それは期待していない。僕やセバスチャンと同じように彼も勝ちたいんだから」
■ヒートアップするハミルトンとロズベルグ
F1第16戦アメリカGPのレース直後には、タイトル獲得を決めたハミルトンが2位の帽子をロズベルグに投げたところ、ロズベルグがそれを投げ返すという場面もあった。
「帽子の件については知らないよ。笑っちゃうね。ほかに言うことはない」とハミルトンは話している。
ハミルトンはレース後に、自分のチームメートでいるのは「最悪のこと」だからロズベルグに同情すると話していた。
これについて聞かれたロズベルグは、「あのコメントで僕はやりやすくなったよ。次回彼を倒したときに、いっそう喜べるからね」とやり返している。
■わだかまりを残す1コーナーの接触
アメリカGPではスタート直後の1コーナーでロズベルグとハミルトンが接触、これについて「話し合うべきだ」とロズベルグは話していた。
しかし、ハミルトンは「僕たちは口をきいていないし、その必要があるとも思わない」とメキシコGP前に答えている。
第14戦日本GPでも、スタート直後に同様の形で押し出されたロズベルグは、今後やり方を変えるかと聞かれて、次のように答えた。
「自分のやり方を変えるかどうかや、どう変えるのかといったことにはコメントしたくない」
これでシーズン終盤が面白くなるのではないかと聞かれた元F1ドライバーのマルク・スレールは、ドイツの『Sky(スカイ)』に「そうなることを願う」と話す。
「これまでは、ああしたバトルでいつもニコがルイスにゆずってきた。今後はそれが変わる可能性もある」