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マグヌッセン、来月ポルシェのWECマシンでテストもF1復帰の夢は捨てず

2015年10月28日(水)16:57 pm

マクラーレンから離脱することになったケビン・マグヌッセンが、再びF1グリッドへ復帰するチャンスを狙っている。

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■マグヌッセンにル・マン24時間参戦のチャンスも

23歳の誕生日だった10月5日(月)にマクラーレンからメールによって契約更新をしない旨の通知を受け取ったマグヌッセンだが、来月にはWEC(世界耐久選手権)で今季ランキングトップとなっているポルシェのプロトタイプマシンでテストを行うことになっている。

マグヌッセンは、母国デンマークのテレビ局『TV2』に「それを本当に楽しみにしているんだ」と語り、次のように続けた。

「最後にレースカーを運転してからかなりの時間がたっているし、運転するにはこれ(ポルシェのWECマシン)は悪くないからね」

■ポルシェがヒュルケンベルグの代役を物色中?

皮肉にも、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンが2016年のF1カレンダーに修正を加えたことでマグヌッセンにこのテストのチャンスが巡ってきたようだ。

今年、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)がF1とかけもちでWECの1レースとして位置付けられている有名なル・マン24時間にポルシェから参戦。見事に初優勝をとげたことが大きな話題となった。

しかし、2016年のF1カレンダーが修正されたことで、初開催となるF1アゼルバイジャンGPとル・マン24時間の日程がバッティング。これにより、ヒュルケンベルグのル・マン24時間出走が不可能となり、代わりにマグヌッセンにポルシェをドライブするチャンスが生まれるかもしれないという状況になってきている。

マグヌッセンもそれを認め、次のように続けた。

「ポルシェからテストをしないかという誘いがあったんだ。3台目のクルマのシートがひとつ空いているのかもしれないね。保証は何もないよ。だけど彼らとしても可能な限り最高のドライバーを探そうとしているんだ」

■ポルシェのテストにも当然ライバルが

だが、そのマグヌッセンにはやはりライバルがいる。やはりマクラーレンでテストドライバーを務めているイギリス人ドライバーのオリバー・ターベイ、そしてニュージーランド出身ドライバーであり、2013年からGP2シリーズに参戦しているミッチ・エバンスが来月のポルシェのテストに参加することになっている。

そのテストは、事実上ドライバー選択のためのものかと質問されたマグヌッセンは次のように答えた。

「ほかのドライバーたちと一緒にテストするときはいつだってそうだよ」

「全力を尽くして1番の成績を収め、シートを獲得すべきなのは僕だということを彼ら(ポルシェ)に確信させるつもりだよ」

■F1の夢はあきらめない

ということは、もうすでにF1の夢はあきらめたという意味かとの質問をぶつけられたマグヌッセンは次のように続けた。

「いや、F1は子供のときからの夢なんだ。それをあきらめるなんてできないよ」

「僕たちはまだ(F1の)ほかの可能性をあたっているところだ。それほど多くはないけれどね。みんなもまだ可能性があるのはどこのシートなのか分かっていると思うよ。もちろん、僕たちもその獲得を目指して動いているよ」

「だけど、いろんなことを検討しなくてはならないし、何が自分にとって最善なのかということを見極めていかなくてはならない。厳しい決断が必要なときもあるだろうね。だけど、幸いなことに、僕には今すぐにその決断をする必要はないんだ」

■マクラーレンにうらみなどない

さらに、マグヌッセンは、離脱が決まったマクラーレンに対して悪感情は抱いていないと語った。それは、単にマクラーレンには自分が座るためのシートがないという事実がよく分かっているためだ。

「マクラーレンには2人の本当に優秀なドライバーがいる。どちらもF1チャンピオンだし、チームは来年もその2人をキープしたいと思っているんだ」

「そして、僕のほうは、今シーズンの早い段階から言ってきたことだけど、テストドライバーや控えドライバーとしての契約には興味がないんだ。単に、チームには僕に与えられるシートがないということさ」

「来年はレースに出たいと思っている。それ以外のことに興味はないんだ」

「マクラーレンを去ることについては複雑な感情もあるよ。だけどまたレースをしたいという気持ちが強いし、それを何よりも優先したいんだ。今は前進を目指すときなんだよ」

■2016年に獲得できそうなシートは?

だが、マグヌッセンの2016年のF1復帰は非常に難しい状況であることは確かだ。すでにほとんどのチームが来季のドライバー体制を発表しており、来年から新規参戦するハースF1も今週末のメキシコGP(11月1日決勝)で、メキシコ出身のエステバン・グティエレスの加入を発表することは間違いないと考えられている。

となると、まだ可能性が残されているのは最下位チームのマノー・マルシャだけということになる。

だが、来季はメルセデスエンジンを獲得して戦闘力アップが見込まれるマノー・マルシャでは、ドライバーには少なくとも1,000万ドル(約12億円)ものスポンサーマネーの持ち込みを求めていると伝えられている。

「最終期限なんてないんだ。唯一の最終期限は、2016年の開幕戦となるメルボルン(オーストラリアGP/2016年3月20日決勝)でのレースだよ」

そう語ったマグヌッセンは、次のように付け加えた。

「もちろん、できるだけすぐに知りたいよ。だけどF1ではそれは難しいんだ。僕はそのことをよく知っているよ」

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